ニュース速報

ビジネス

電通が業績予想を取り下げ、「大幅な収益減少」のリスク想定

2020年05月27日(水)17時34分

 5月27日、電通グループは、2020年12月期の業績(国際会計基準)予想を取り下げると発表した。写真は同社のロゴ。2012年7月、都内で撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 27日 ロイター] - 電通グループ<4324.T>は27日、2020年12月期の業績(国際会計基準)予想を取り下げると発表した。通期連結業績予想の前提となった事業環境とは大きく異なり、新型コロナウイルスの影響で「不確実性は高まる一方」と判断した。20年度は大幅な収益減少をリスクシナリオとして想定するという。

リフィニティブがまとめたアナリスト9人による純利益予想は440億円。

コロナの影響は3月後半からで、1―3月期は「さほど大きくない」とし、第2四半期が年間を通して最も厳しい四半期と予想している。対策として、20年度に当初計画から7%のコスト削減を目指す。一時的な報酬の減額や採用抑制のほか、M&A(合併・買収)も第2四半期末まで凍結する。

配当予想は中間・期末に1株あたり47.5円(年間95円)で変更しなかった。現預金2598億円と未使用の信用枠3260億円があるとし「バランスシートは健全で十分な資金流動性を確保している」としている。

20年1ー3月期の業績は、純損益が154億円の黒字(前年同期は26億円の赤字)だった。売上高は前年同期比0.9%増の2527億円で、国内の事業区分別では、東京オリンピック・パラリンピック関連イベントを含む「マーケティング・プロモーション」が前年同期比で2ケタ増となった一方、新聞、雑誌向け広告が2ケタ減となった。営業利益は同165.7%増の247億円だった。

(平田紀之、新田裕貴)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国軍、台湾周辺で実弾射撃伴う演習開始 港湾など封

ビジネス

韓国クーパン、顧客情報大量流出で11.8億ドルの補

ワールド

尹前大統領の妻、金品見返りに国政介入 韓国特別検が

ビジネス

日経平均は反落、需給面での売りが重し 次第にもみ合
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それでも株価が下がらない理由と、1月に強い秘密
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 9
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 10
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中