ニュース速報

ビジネス

貿易収支12月は1525億円の赤字、対中輸出10カ月ぶり増=財務省

2020年01月23日(木)11時22分

 1月23日、財務省が発表した12月貿易統計速報は、貿易収支が1525億円の赤字だった。2018年3月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 23日 ロイター] - 財務省が23日発表した2019年12月貿易統計速報は、貿易収支が1525億円の赤字だった。ロイターの予測中央値1500億円の赤字とほぼ同じ結果となった。輸出は前年比6.3%減で13カ月連続の減少となったものの、中国向け輸出が10カ月ぶりに増加に転じた。全体の輸入は同4.9%減だった。

輸出の減少品目は、自動車(11.8%減)、建設用・鉱山用機械(39.1%減)、自動車の部分品(10.9%減)など。一方、半導体等製造装置は25.8%増となった。

輸入の減少品目は、液化天然ガス(23.5%減)、原粗油(7.3%減)、石炭(17.5%減)など。

対中輸出は0.8%増で、10カ月ぶりの増加となった。半導体等製造装置(59.7%増)、ハイブリッド車などの自動車(36.3%増)、プラスチック(15.6%増)などが好調で、輸出全体を押し上げた。環境規制の強化で、先月に引き続きハイブリッド車の需要が高まっている。減少したのは、化学医薬品などの有機化合物(24.9%減)など。

対中輸出のプラス転換について財務省幹部は「現時点でトレンドが転換したとまでの判断するのは難しい。今後も注視していく必要がある」と話した。

対米輸出は14.9%減で5カ月連続の減少。11月(12.9%減)より減少幅が大きくなった。2000―3000ccを中心とした自動車が21.4%減となったほか、ギアボックスなどの自動車部分品(20.4%減)、航空機エンジンなどの原動機(17.7%減)が減少した。

2019年分の貿易収支は1兆6438億円の赤字で、2年連続の赤字となった。輸出は76兆9278億円、輸入は78兆5716億円で、ともに3年ぶりに減少した。

財務省幹部は輸出の減少について「様々な要因がある。ほぼ全ての地域で前年比マイナスとなったが、特に中国やASEAN向けの落ち込みが大きかった」と述べた。

*内容を追加して再送します。

(浜田寛子 和田崇彦 編集・グラフ作成:田中志保)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

過度な為替変動に警戒、リスク監視が重要=加藤財務相

ワールド

アングル:ベトナムで対中感情が軟化、SNSの影響強

ビジネス

S&P、フランスを「Aプラス」に格下げ 財政再建遅

ワールド

中国により厳格な姿勢を、米財務長官がIMFと世銀に
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 2
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口減少を補うか
  • 3
    大学生が「第3の労働力」に...物価高でバイト率、過去最高水準に
  • 4
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 5
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 6
    【クイズ】世界で2番目に「金の産出量」が多い国は?
  • 7
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 8
    疲れたとき「心身ともにゆっくり休む」は逆効果?...…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「リンゴの生産量」が多い国…
  • 10
    ビーチを楽しむ観光客のもとにサメの大群...ショッキ…
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 4
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 5
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 6
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 10
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中