ニュース速報

ビジネス

シャドーバンクや銀行の収益力低下、ユーロ圏の金融不安定要因=ECB

2019年11月20日(水)19時46分

 11月20日、欧州中央銀行(ECB)は半年に一度の金融安定報告を発表し、ユーロ圏の金融不安定性の最大要因として規制があまり行き届かないシャドーバンク(影の銀行)と従来型の銀行の収益力の弱さなどを挙げた。独フランクフルトで2018年4月撮影(2019年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[フランクフルト 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は20日、半年に一度の金融安定報告を発表し、ユーロ圏の金融不安定性の最大要因として規制があまり行き届かないシャドーバンク(影の銀行)と従来型の銀行の収益力の弱さなどを挙げた。

居住用不動産価格が過大評価されていることも政策の介入を要すると述べる一方、かつて活況だった商業用不動産市場が減速し、投資家が引き揚げる可能性が出てきて急落のリスクが高まっていると指摘した。

超低金利政策で銀行の収益力が低下し、借り入れが増え、過度なリスクテークを助長しており、ユーロ圏の金融セクターはここ数年、不安定さを増している。金利は2020年代に入ってもしばらく低水準にとどまるとみられ、ゆがみが一段と進む可能性がある。

規制が緩く、当局の監督権限が及ばないシャドーバンクセクターの急速な伸びは、とりわけ懸念されると指摘。

ノンバンクの間で見られる利回り追求の動きは不安定さを一段と高める可能性があるとし「与信と流動性のリスクはここ数年で高まったもようだ」とした。

「ノンバンクについては、マクロプルーデンシャル・ツールがまだ未熟でさらに発展させる必要がある」とし、マクロプルーデンシャル措置は、従来型の銀行システム以外の不安定要因に効果的に対処できないと指摘した。

従来型の銀行については、なお収益力が最大の懸念とし、低金利が利益を圧迫し続けるとした。

不動産価格の上昇に警鐘を鳴らし、住宅ローンの急速な伸びや家計が抱える高水準の債務が多くの国で不安定要因になっていると指摘した。

「資金を借りやすい状況で、ユーロ圏の多くの国で住宅市場は拡大局面にある」とし市場は過大評価されていると述べた。

市場の過熱を冷やすために、ECBは、より多くの国が、銀行向けのカウンターシクリカル資本バッファーを導入すべきと指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

タイ中銀、金のオンライン取引監督で権限拡大 バーツ

ビジネス

中国自動車販売、12月は2年ぶり大幅減 25年は3

ビジネス

中国万科、債務再編計画を準備 BBG報道

ワールド

マクロスコープ:中国の輸出管理強化、自民党内に反発
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 7
    「不法移民からアメリカを守る」ICEが市民を射殺、証…
  • 8
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 9
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 10
    マドゥロ拘束作戦で暗躍した偵察機「RQ-170」...米空…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 7
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 8
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 9
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 10
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中