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ユーロ高が圏内輸出業者に打撃、年内にトレンド転換との見方も

2018年05月01日(火)16時49分

 5月1日、ロイターのデータによると、第1・四半期の米企業の売上高はユーロ高を背景に欧州企業をアウトパフォームした。写真はユーロ紙幣とコイン。昨年11月にブリュッセルで撮影(2018年 ロイター/Eric Vidal)

[ロンドン 1日 ロイター] - ロイターのデータによると、第1・四半期の米企業の売上高はユーロ高を背景に欧州企業をアウトパフォームした。ただ、専門家の間では年内にこのトレンドは転換し始めると見込まれている。

欧州経済に対する強気の見方やドルの全般的な弱地合いを受けて、ユーロの対ドル相場は今年3月末時点で昨年第1・四半期から16%上昇した。

これはユーロ圏企業の今年第1・四半期におけるドル建て売上高が1年で約6分の1減少したとみられることを意味する。

トムソン・ロイター・エスティメーツのデータによると、これまでに第1・四半期決算を発表した米S&P総合500種指数採用企業のうち、売上高がアナリスト予想を上回った企業の割合は約74%。一方、欧州のSTOXX600指数採用企業における同割合は22%にとどまっている。

双方の割合の差は、トムソン・ロイター・エスティメーツが2011年第1・四半期にデータの照合を開始して以来、最も大きくなっている。

ただ、ユーロ圏の輸出業者にとって最悪の状況は過ぎ去った可能性がある。

最もユーロの上げが大きかったのはフランス大統領選でマクロン氏が勝利した昨年第2・四半期。このため、今年第2・四半期の利益は当時の上昇したユーロをベースとした比較となる。

また、ユーロは今年2月半ばのピークから下落。上向き圧力が和らぐ可能性を示唆している。

JPモルガンのアナリストは「ユーロによる最悪の逆風は第1・四半期にあった。下期に売上高のポジティブサプライズは米国からユーロ圏にシフトするだろう」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

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