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米求人件数、8月は1年半ぶり低水準 採用も減少
[ワシントン 9日 ロイター] - 米労働省が9日に発表した8月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数(季節調整済み)が12万3000件減の705万1000件と、2018年3月以来、約1年半ぶりの低水準となった。求人率も4.4%と、前月の4.5%から低下。労働需要の減退を受け雇用増のペースが鈍化している可能性が示唆された。
求人件数は18年終盤に760万件とピークを付けたが、その後は減少傾向にあり、8月は3カ月連続での減少となった。
8月は製造業の減少が顕著で、非耐久財部門で4万9000人減となった。情報関連業も4万7000人減少した。
RDQエコノミクスのチーフエコノミスト、ジョン・ライディング氏は過去2回の不況時には先に求人率の低下が見られたと指摘。企業の設備投資需要の低下が労働市場に波及し始めているかどうかを占う上で、今後数カ月の求人データが注目されるとした。
採用件数は19万9000件減の577万9000件。民間部門の採用減が顕著だった。採用率は3.8%と、前月の3.9%から低下した。
自発的な離職件数は352万6000件と、前月の366万8000件から減少。自発的な離職率は2.3%と、前月の2.4%から低下した。自発的な離職率は労働市場における信頼感の水準を見極めるために政策担当者やエコノミストが注目している。
レイオフ件数は178万7000件と、前月からほぼ横ばい。レイオフ率も1.2%と、横ばいだった。
労働省が4日に発表した9月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比13万6000人増となり、増加ペースは前月の16万8000人から鈍化した。ただ失業率は3.5%と、1969年12月以来、約50年ぶりの低水準となった。
*内容を追加しました。