ニュース速報

日経平均は反発、米中協議の進展期待 中国株高も安心材料

2019年02月25日(月)15時40分

[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発した。米中通商協議で「大きな進展」があったとしてトランプ米大統領が対中関税引き上げ延期を表明。米中貿易問題の解決に対する楽観的な見方が広がった。上海総合指数の堅調推移も安心材料になり、日経平均は一時2万1600円台に接近した。買い戻しが一巡した後は次の材料待ちとなり、後場は小動きの展開となった。

トランプ氏は朝方、3月1日に予定されていた中国製品に対する関税引き上げを延期すると表明。協議がさらに進展すれば中国の習近平国家主席と会談して最終合意する考えも示した。これを受けて投資家心理が改善。上海総合指数は一時4%を超える上昇となった。

中国株の上昇も支えとなり、日経平均は昨年12月14日以来の高値圏に上昇したが、追加の買い材料に乏しく、伸び悩んだ。日経平均の後場の値幅は35円未満にとどまった。

市場からは「米中の妥協はこれまでに織り込まれてきた部分もある。前向きな話ではあるものの、対立の本質的な解決にならない可能性もありそうだ」(SBI証券の投資情報部長、鈴木英之氏)と、今後の動向を見極めたいとの声も出ていた。

TOPIXは反発。東証33業種中、石油・石炭を除く32業種が値上がり。パルプ・紙、電気機器、証券などが値上がり率上位に入った。

個別銘柄では、エンビプロ・ホールディングス<5698.T>がストップ高比例配分。リチウムイオン2次電池リサイクル事業の立ち上げに伴う業績期待から買われたという。焼却灰からの貴金属回収方法の特許取得なども材料視された。

一方、一蔵<6186.T>は一時ストップ安。22日、2019年3月期の連結当期利益予想を従来の4億7100万円から1億1400万円(前年比80.6%減)に下方修正すると発表した。新規基幹システムの開発プロジェクトの断念に伴う特別損失を計上したことが響いた。

東証1部の騰落数は、値上がり1585銘柄に対し、値下がりが467銘柄、変わらずが78銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21528.23 +102.72

寄り付き    21567.66

安値/高値   21505.07─21590.03

TOPIX<.TOPX>

終値       1620.87 +11.35

寄り付き     1619.61

安値/高値    1616.94─1623.13

東証出来高(万株) 105731

東証売買代金(億円) 19870.64

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

JR西、発行済み株式の4.1%・500億円を上限に

ビジネス

商船三井、通期純利益は減益予想 業績次第で配当上げ

ビジネス

米MS、インドネシアのクラウド・AIに17億ドル投

ビジネス

HSBCのクインCEO退任へ、突然の発表 後任選び
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「瞬時に痛みが走った...」ヨガ中に猛毒ヘビに襲われ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 10

    ナワリヌイ暗殺は「プーチンの命令ではなかった」米…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    「誰かが嘘をついている」――米メディアは大谷翔平の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中