[18日 ロイター] - <為替> 円が下落した。トルコ軍の一部によるクーデターの試みが鎮圧されて投資家に安心感が広がったため、リスク回避の円買いを巻き戻す動きが広がった。
トルコ当局は反乱に加わった軍関係者を拘束したのに続き、18日には事件に関与した警察官らを停職処分とした上で、政府が国家と経済を掌握しているとあらためて表明。これを受け、投資家の資金が安全とされる円から高リスク通貨へと戻った。
チャップデレーン・フォーリンエクスチェンジのマネジングディレクター、ダグラス・ボースウィック氏は「本日の大きなテーマは一種の安心感だ」と述べ、トルコ当局が市場に大きな懸念を生じさせない形で事態を収拾したとの見方を示した。
主要6通貨に対するドル指数<.DXY>はほぼ横ばいの96.560だった。
トルコリラはドルに対して一時3%上昇した。
ポンド/ドル<GBP=>は0.55%高の1.3265ドル。イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のウィール委員が18日、利下げの緊急性は見当たらず、これ以上の政策金利引き下げや資産買い入れ拡大には問題があると発言したことが、ポンドの支えになった。
<債券> 国債利回りが一時的に上昇したものの、その後は戻す展開となり、ほぼ横ばいで推移した。株価が小幅高となったことに加え、トルコでのクーデター鎮圧を受け、持ち高調整の動きが広がった。
アクション・エコノミクス(サンフランシスコ)の国際債券部マネジング・ディレクター、キム・ルパート氏は「地政学リスクを背景に投資家は様子見姿勢を続けており、世界的なイベントに目を光らせている。10年債や30年債はいずれも過去最低をつけていることから、十分な引き合いがみられるかどうかの判断は難しい」と述べた。
アナリストの間では、日本やドイツ国債と比較して高めであることから米長期債利回りは見通しは引き続き下向きとみている。
10年債利回り<US10YT=RR>は一時1.604%と6月24日以来の高水準をつけ、30年債利回り<US30YT=RR>も一時2.323%と3週間ぶりの高水準をつけた。
経済指標では、7月のNAHB/ウエルズ・ファーゴ住宅建設業者指数が59と、前月の60から低下。市場予想の60を下回った。統計を受けて利回りは上昇したという。
<株式> ダウ平均とS&P500が小幅上昇し最高値を更新。ナスダック指数もしっかりで推移した。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)<BAC.N>の利益が予想を上回ったことや、ソフトバンクグループ<9984.T>が320億ドルで英半導体設計ARMホールディングス<ARM.L>を買収すると発表したことが材料となった。
バンカメは3.3%高で、S&P金融株指数<.SPSY>は0.4%上がった。ARMの米上場株は40.5%急伸、フィラデルフィア半導体株指数<.SOX>は1.5%上昇した。
トムソン・ロイターのデータによると、S&P500企業の第2・四半期利益は前年比4.5%減で、第1・四半期の5%減から落ち込みが和らぐ見通し。またアナリスト予想を上回る企業は増えるとみられている。さらに第3・四半期は1.5%の増益に転じると予想されている。
ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジスト、ジム・ポールセン氏は「重要なのは市場参加者が業績予想を上方修正しつつある点だ。相場のけん引役が債券的な性格の銘柄から景気循環(セクター)に引き継がれている側面が強まっている」と述べた。
BB&Tウエルス・マネジメントのシニア・バイスプレジデント、バッキー・ヘルウィグ氏は「S&P500企業の利益は今が底だとの共通認識が広がっているように思われる。実際その通りなら、基礎的な条件のベースで第3・四半期と第4・四半期に向けてある程度の勢いを形成することができる」と指摘した。
<金先物> 小幅高。米主要経済指標の発表がなく新規材料不足となる中、狭いレンジで推移。対ユーロでのドル安を背景にドル建てで取引される金などの商品に割安感が生じたことからは買いが優勢だった。
ただ、上げ局面では利益確定の売りなどが出たため上値は抑えられた。
<米原油先物> 3日ぶりに反落。トルコ軍の一部勢力によるクーデターが未遂に終わり、中東地域の供給混乱懸念が後退したことで利食い売り優勢となった。