[東京 26日 ロイター] - 大手生命保険3社が26日発表した2016年3月期中間決算はいずれも運用からの収益がけん引する形で大幅な増益となった。各社とも国内の低金利を受け、米国債など外貨建て資産を増やしてきており、円安でそれらの利息・配当収入が増加したことが主因だ。
ただ、外貨建て資産への投資における為替ヘッジのコストが上昇しており、生保は利回り確保のためにさらなる運用の工夫が求められている。
「やはり、円債との比較で魅力が少なくなっている」。明治安田生命保険の荒谷雅夫常務執行役は26日の中間決算の記者会見でヘッジコストの上昇が米国債投資に及ぼす影響についてこう述べた。同社は上期はヘッジ付外債の残高を減らし、ヘッジを付けないいわゆるオープン外債の配分を増やした。
同社の中間決算は、利息・配当金収入の増加を主因に生保会社の代表的な利益指標である基礎利益が前年同期比124億円増の2428億円となった。
日米金利差や金融規制による米銀のドル供給の減少などを理由に円をドルに替えるコストが上昇している。日本の生命保険会社は保険契約の大半が円建てのため、外貨建て資産の為替変動リスクを減らすために、ヘッジを活用しているが、そのコストが上昇すると、日本と比較した際の米金利の高さを十分に享受することができない。
日本生命保険も運用益の増加で、中間期の基礎利益が前年同期比712億円増の3933億円となった。同社の佐藤和夫財務企画部長は会見でヘッジコストの上昇は「想定の範囲内」としながらも、上昇が想定を超えて続く場合、「他の通貨建ての資産や外国の社債など、比較優位となるところをやっていきたい」と述べた。
住友生命保険は前中間期は、運用実績が契約者に約束した運用収益に届かない逆ざやと呼ばれる状況だったが、今中間期は97億円の順ざやになった。外債からの利息収入が円安で増加した。
同社の古河久人執行役常務は外債投資はヘッジ付が引き続き主力であるとした上で、社債やモーゲージ(住宅ローン)債など、ヘッジコストを加味しても利回りの確保できる資産を中心に投資していく方針だと語った。
(浦中大我)