<訪日客が過去最多になったが、日本各地の観光地はその急増に悲鳴を上げている。私はこの冬、現代アートの聖地・直島(香川県)で解決のカギを見つけた>

年明け早々、行きつけの美容室で美容師とオーバーツーリズムの話になった。なんでも昨年夏、オーストラリアから遊びに来た留学時代の友人と箱根の温泉宿に泊まろうとしたところ、超高級リゾートホテルか民泊くらいしか空いていなかったらしい。仕方がないので結局、民泊に泊まったそうだ。

箱根だけではない。鎌倉も横浜も浅草も銀座も、そして関東圏外では京都や大阪、北海道、沖縄......と、定番の観光地はどこも外国人観光客の急増に悲鳴を上げていると聞く。年末年始、観光地や帰省先で実感した人も多いはずだ。

私はといえば、この正月、家族で瀬戸内海の直島(香川県)に行ってきた。強風のため草間彌生の『南瓜』(写真)は見られなかったものの、2泊3日の滞在中、島のあちこちに点在する現代アートをレンタサイクルで見て回ったり、地中美術館でのんびり作品を鑑賞したり、おいしい料理に舌鼓を打ったりと、現代アートの聖地を心ゆくまで堪能した。地元と企業が一体になって盛り上げ、それが功を奏している観光地との印象を持った。

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それにしてもオーバーツーリズムは厄介な問題だ。訪れる観光客を適度な人数に抑えるのは至難の業。解決のカギとなり得るのは「分散」だろう。

観光客がもっと地方に流れれば、都市部の定番観光地は多少なりとも混雑が緩和される。実際、日本政府は「地方への誘客促進」を観光政策の1つとして掲げており、各自治体も経済活性化を狙って観光客誘致に力を入れている。

地方はまだ、一部の個人旅行者が散発的に行くマイナーな場所
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