注意喚起しながら囲い込み

イギリスでは、ギャンブルは年間数百件の自殺にも関連している(年平均で400人といわれている)。もちろん、ほかにも複雑に問題が組み合わされ、自殺につながった原因が必ずしも明らかでない場合もあるだろう。ギャンブルは根深い問題のうちの症状の1つかもしれないし、あるいは遺族が他のつらい原因よりギャンブルのせいにしたい場合だってある。

でもいずれにしろ、ギャンブル依存症は現実の問題であって、羞恥心を生み、時に絶望を味わうほどの巨額な損失をもたらすことは確かだ。

賭博産業は、この問題を解決するため(あるいは批判をかわすため)のスローガンを考え出した。テレビコマーシャルでギャンブルを絶えず宣伝しながら、その最後に「楽しくなくなった時がやめ時!」と付け加えるのだ。

意味を訳せば、「ギャンブルをやめられないところまで来たら、そこがやめ時ですよ」ということ。無意味なだけではない。賭博企業が無料賭けサービスや大スポーツイベントご招待といった「VIP」特典でむしろヘビーユーザーを囲い込もうとすることで、このスローガンはすっかり相殺されている。

彼らは費やしたカネがそれ以上になって戻ってくることを分かっているのだ。

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