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エリック・ジョンソンが購入したビラ・デル・ソルは大規模な修繕が必要となり、避難生活は今も続く COURTESY OF ERIC AND ANGELA JOHNSON

崩落事故で全てが変わった

21年6月、フロリダ州サーフサイドで12階建てのコンドミニアム「シャンプレイン・タワーズ・サウス」が突然崩落する事故が発生。死者は98人に上った。

事故原因に関する公式調査の最終報告は今年に予定されているが、昨年6月の中間報告は「多数の設計・施工上の問題で建物が弱体化していた」と指摘した。

この悲劇を受けて、フロリダ州議会は22年に建物の安全基準に関する包括的な法案を可決。コンドミニアムの管理組合に、必要とされる修繕や維持管理を徹底し、その費用を確保するよう求めた。

「サーフサイドの悲劇は多くの人に衝撃を与えただろうが、あの事故が起きて以降、こういう法律が必要だと多くの人が思ったはずだ」と、マイアミを拠点とする弁護士のキャサリン・アマドールは言う。

「今まで法律には厳格な要件が含まれておらず、HOA(住宅所有者組合)もひとごとのように問題を先送りしてきた。事故後の法改正で、そうした風潮に終止符が打たれた」

23年、ジョンソン家のコンドミニアムも点検を受けた。ビラ・デル・ソルで必要な修繕を全て行うには、入居世帯全体で約310万ドル(1世帯当たり約4万3000ドル[日本円で約680万円])の支出が必要だと告げられた。

高額だったが、一家は即断した。息子は水泳やボート、アウトドア活動ができる環境で生き生きと過ごしていたし、地域の雰囲気もよかった。

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