百貨店では、11月17日に三越伊勢丹ホールディングス<3099>が12%近く急落したほか、高島屋<8233>も5%を超える下落。免税売上高に占める中国人客のシェアは、高島屋で58%、大丸松坂屋(J. フロント リテイリング<3086>)は66%といずれも高水準のため、今後の来店客数の減少が懸念されています。

化粧品・小売では、資生堂<4911>が一時11%安となり、4月7日以来の日中下落率を記録。同社は中国事業売上高比率が25%、免税事業が11%を占めています。良品計画<7453>は10%超の下落、「ユニクロ」のファーストリテイリング<9983>や「ドン・キホーテ」のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>なども下落となりました。

一方で、現時点では影響の「濃淡」について留意すべきとの指摘もあります。

関西地方では、いまのところ大きな宿泊キャンセルなどの目立った動きは見られないとの報告もあり、訪日客の半分超がリピーターであることから、自粛の動きが急激に広がることは考えにくい......との見方もあります。

とは言うものの、もし対立が長期化すれば、日本経済全体に悪影響が懸念されます。すでに企業主催の宴会や宿泊では延期やキャンセルの動きが出始めているホテルもあり、長期的な影響については警戒が必要です。

【関連記事】
【銘柄】熊谷組の株価はなぜか12月に上がる...年末高と高市銘柄で今年はどうなる?
【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業界を様変わりさせたのは生成AIブームの大波
【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?

[筆者]
山下耕太郎(やました・こうたろう)/トレーダー、金融ライター

一橋大学経済学部卒業。証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て、個人投資家・トレーダーに転身。株歴20年以上。現在は、日経225先物・オプションを中心に、現物株・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。趣味はウィンドサーフィン。

Xアカウント:@yanta2011 note:https://note.com/investwriter

ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます