資産運用大手ブラックロックのヘレン・ジュエルEMEA(欧州、中東、アフリカ)ファンダメンタル株式部門最高投資責任者(CIO)は4日、ロイターに対し、2026年も人工知能(AI)関連が引き続き市場をけん引するとの見通しを明らかにした。投機的な取引などで急落するリスクもあり、市場は変動が大きくなる波乱含みだとの見方も示した。

ジュエル氏はロンドンで開かれた会合の場でロイターに、AI関連の成長リターンが上昇傾向になるかどうかの問いに関して「膨大な資金力を持つ企業による驚異的な資本支出」を挙げて、肯定的な見方を示した。その一方で、今後の株価などの動向は、過熱感やレバレッジ(借り入れによる取引)が変動要因になると指摘した。

AI関連企業がデータセンター建設に過剰投資しているのではないかとの懸念が高まり、米株市場は11月に大幅に下落した。ヘッジファンドは過去最高水準のレバレッジで取引しており、資産価格が下落して資金の引き揚げの必要性に迫られた場合、急激に売り込まれるリスクが高まっている。

ジュエル氏は、AIブームとデータセンター建設ラッシュに伴い、タービンや送電網技術、クリーンエネルギーの需要が押し上げられていることから、欧州のエネルギーや電力インフラ企業のポジションを増やしていると述べた。防衛関連への投資については、引き続き前向きなものの、年初ほどの状態ではないとも説明した。

[ロイター]
トムソンロイター・ジャパン
Copyright (C) 2025トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
政府より先に日本企業は「地経学リスク」回避に動くが、「2つの制約」がある【鈴木一人×菊池 洋】
政府より先に日本企業は「地経学リスク」回避に動くが、「2つの制約」がある【鈴木一人×菊池 洋】
ニューズウィーク日本版 ヘルスリテラシー 健康知識を読み解くクイズ50
2026年6月2日号(5月26日発売)は「ヘルスリテラシー 健康知識を読み解くクイズ50」特集。

偽情報があふれる時代。医療・健康の知識を正しく見極め理解する最適の方法は?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます