トランプも筋金入りの親イスラエルで、過去数週間のガザでの戦争へのイスラエルの対応に批判を強めているにもかかわらず、進歩派が喜びそうな政策を取る気配はない。

トランプ再選の場合、彼のリーダーシップに「非常に不安を覚える」とヘーゲル元国防長官は本誌に語った。「この国にとっても世界にとっても悲惨な結果を招くだろう」

従来、有権者は外交政策について極端な見方をする大統領候補を拒んできたと、ブルッキングス研究所のシニアフェローでクリントン政権のブレーンの1人だったイレーン・カマークは語った。

「バイデンのほうが、特に世界におけるアメリカの役割については従来の大統領寄り」で、トランプは「アメリカの外交政策の主流から外れている」という。

結局はバイデンの対イスラエル政策のほうがほとんどのアメリカ人の見方に近くなるだろう。進歩的な極左の一部は引くかもしれないが、ガザの問題では「アメリカの指導者の一種中立のメッセージと、キャンパスにおける秩序を守る感覚が、バイデンに投票する気のない有権者よりも大きな集団にアピールする」可能性はあると、アメリカのユダヤ・ロビー「Jストリート」のジェレミー・ベンアミ代表は言う。

だがその一方で、中道受けを狙うのは誤りで、その場合バイデンは選挙で敗れるかもしれないとの見方もある。

USCPRのアブズネイドはバイデンに批判的だ。「彼の政治的な思惑は的外れだ。バイデン大統領は空気を読んでいない」

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