<原子炉の冷却水の排出や実験施設からの熱の放出を示す衛星画像が捉えられた>

北朝鮮問題専門のニュースサイト「デイリーNK」によると、北朝鮮がプルトニウムやウランを生成している可能性を示唆する衛星画像が撮影された。

商用衛星画像のマクアーが撮影したもので、そこからは、平安北道にある寧辺(ニョンビョン)の核施設の活動が活発になっていることがうかがえるという。アメリカは寧辺にあるウラン濃縮プラントの閉鎖を目指し、北朝鮮に経済制裁で圧力をかけている。

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5月14日に撮影された高解像度の熱赤外線画像からは、原子炉を冷やすための冷却水が近くの川に放出されていることがうかがえる(下の図の黄色の部分)と、デイリーNKは伝えている。冷却水の放出は今年に入って11回目だという。

熱赤外線画像からはまた、放射化学実験施設とウラン濃縮施設からの高エネルギーの放出も認められた。これらの施設が活動している可能性が高いということだ。

アメリカの地球観測衛星ランドサット8が捉えた熱赤外線画像で寧辺における温度分布が13〜28度となっていることからも、核施設での活動が活発化していることがうかがえる。ここにある放射化学の実験施設とウラン濃縮施設の熱が高くなっているということは、使用済み核燃料からのプルトニウムの回収や、高濃縮ウランの製造が行われている可能性を示唆している。

マクアーは2021年9月にも、北朝鮮が寧辺の核施設を拡張していることを示す衛星画像を撮影している。

ミサイル発射実験も

2021年当時、核不拡散の専門家であるミドルベリー国際大学院のジェフリー・ルイス教授はCNNに対し、施設の拡張により北朝鮮の核兵器に転用可能なレベルの濃縮ウランの製造能力は最大で25%高まる可能性があると指摘していた。

「直近の寧辺における(核施設の)拡張は、兵器製造用の核物質の生産を増やす計画があることを示している」とルイスは述べた。またルイスによれば、寧辺ではこれに先立ち、施設の床面積の拡張も行われていたという。これにより遠心分離機の設置数を増やし、年単位で濃縮ウランの製造量を増やす計画かもしれない。

その直前、国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は、北朝鮮がかつて核兵器用のプルトニウム製造に使っていたと見られる原子炉を再稼働したことを示す「非常に気がかりな」徴候を捉えたとの報告を行った。

「北朝鮮による核計画の継続が国連安保理決議違反であることは明らかで、非常に遺憾である」グロッシは述べた。

同じく2019年、北朝鮮はアメリカに対し、寧辺の核施設を廃棄する見返りとして制裁の全面解除(大量破壊兵器そのものに対するものを除く)を求める提案を行ったが、合意には至らなかった。

寧辺の核施設における活動を活発化させる一方で北朝鮮は、東倉里(トンチャリ)のミサイル発射場で、ミサイル発射実験やロケットのエンジン燃焼実験を行っている。金正恩総書記が核兵器の製造を加速させているのは明らかなようだ。

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