ST倍率でも日米比較ができる

ND倍率と同様に、日本とアメリカの株式市場の相対的なパフォーマンスを示す指標として、「ST倍率」があります。ST倍率は、S&P500種株価指数(S&P500)を東証株価指数(TOPIX)で割ったものです。

●ST倍率 = S&P500 ÷ TOPIX

S&P500はアメリカの主要株価指数のひとつで、ニューヨーク証券取引所やナスダック市場などに上場する500銘柄の時価総額をベースにした指数です。一方、TOPIXは東証プライム上場の全銘柄を対象として、1968年1月4日の時価総額を100として指数化したものです。

ST倍率は、現在S&P500が強いのか、それともTOPIXが強いのかがわかる日米の相対株価の指標です。ST倍率の上昇は、アメリカ株に対する相対的な日本株の好調を示し、ST倍率の下落は、アメリカ株に対する相対的な日本株の出遅れを示します。

2024年3月時点のST倍率は、2倍前後で推移しています。

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国内ではNT倍率にも注目

日本の株式市場を評価する指標として「NT倍率」があります。NT倍率は日経平均株価をTOPIXで割ったもので、2つの指数の相対的な強さを示します。

●NT倍率 = 日経平均株価 ÷ TOPIX

日経平均株価の上昇率がTOPIXより高いときはNT倍率が上昇し、TOPIXの上昇率が日経平均株価より高いときにはNT倍率は下降します。

NT倍率の標準は10~15倍前後とされています。この標準値を上回っているか、それとも下回っているかが、相場の状況を判断する際のひとつの目安となります。

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日経平均株価は過去最高値を更新しましたが、TOPIXはまだ最高値に届いていません。今後、出遅れているTOPIXの上昇によるNT倍率の低下があるのかどうかにも注目が集まります。

日経平均株価がどこまで上がるのかに注目が集まりますが、他の株価指数との比較もあわせて見ることで、より幅広い視野で相場を見ることができるようになるでしょう。

[執筆者]

山下耕太郎(やました・こうたろう)

一橋大学経済学部卒業。証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て、個人投資家に転身。投資歴20年以上。現在は、日経225先物・オプションを中心に、現物株・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。趣味は、ウィンドサーフィン。ツイッター@yanta2011 先物オプション奮闘日誌

※当記事は「かぶまど」の提供記事です
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