<レトロフューチャーな世界を舞台に偽りの夢を売る、セールスマンの苦悩を演じたビリー・クラダップ。「アメリカンドリーム」を根底から問い直す作品について>

見た目はレトロだけど中身は未来っぽい。2月17日からアップルTVプラスで配信された『ハロー、トゥモロー!』はそんなドラマだ。

主演のビリー・クラダップに言わせれば、「アメリカの過去と未来、そして今を物質的にも隠喩としても象徴する」作品だ。

クラダップ演じるジャックは、月世界に建設された集合住宅の販売員。舞台は1950年代風のアメリカだが、なぜか空飛ぶ自動車やロボットみたいなものも登場する。

「この作品世界には慰めと野心、そして不信が入り乱れていて、そこが最高にエキサイティングだ」と、クラダップは言う。ライターのH・アラン・スコットが新作ドラマについて話を聞いた。

◇ ◇ ◇
――いわゆるアメリカンドリームを根底から問い直すような作品だが、あなた自身はどう感じている?

言葉遣いや人物設定に違和感がなく、現実にとても近いと思う。しかも作品世界は壮大で、現実として描かれるけれど現実とは全く異なっている。

素晴らしいパラレルワールドで、だからこそ今のアメリカで夢を実現できずにいる人たちの苦悩に光を当てられるのではないか。しかも、懐かしいと同時に斬新でもあるやり方でね。

――ジャックはその苦悩にどう対処したのか?

私たちはみんな、自分に言い聞かせてきたよね。アメリカっていうのは豊かで多様性を愛する国で、可能性に満ちていると。

しかし、現実はそうじゃない。そう気付いても、ジャックには打つ手がない。だって、別な生き方は知らないのだから。

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ある種の自己実現の予感
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