──子どもたちの絵をご覧になって、どんな印象を持ちましたか?

絵の傾向が微妙に違うのが面白いですね。マゴソスクールでは、絵を描くことによって心のケアを行うことに力を入れていて、講師として、自身がアートに救われたという卒業生もサポートしていると聞きました。ですから絵が多様なんですよね。大人が「どんなことを感じているの?」と尋ねてきっかけを与えると、子どもは少しずつ心を開いてくれますし、表現の仕方がわかってくるのか、いろんな絵を描いています。

──心のリハビリに、絵が役立っているのですね。

その講師は少年時代にご両親を感染症で亡くし、独りで山の中で隠れて暮らしていました。保護されてマゴソスクールに来たのですが、最初はなかなか喋らなくて。絵を描くことが大好きで、絵を描かせているうちに話すようになったそうです。アートは心を支えてくれる。だから人間にとって一番大事な、生きる力を出させるために、絵を教え始めたんじゃないかと思います。

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マゴソスクールの教室の風景。

──ザンビアの子どもの絵にはどんな特徴がありますか?

絵のテーマは"わたしの大切なモノ"。難民の子どもが通う学校の絵は、人の絵が多いという印象があります。お母さん、お父さん、友達とか。定住を決めた家族の子どもは、家や車をよく描いているなと思いました。大体の場合、与えられた土地を自分たちで整地して家を建てるんですよ。やっと大切な家族を守る場所ができたことが誇らしく、嬉しいのではないでしょうか。

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ザンビアの子どもたちと絵。人物や車をのびのびと描いている。

──作品をご覧になる方々に、どんなメッセージを発信したいですか?

「子どもたちの心に触れてください」と伝えたいです。私たちを動かすものは心だと思うので。そうしてアフリカやTICADについても、ぜひ知っていただきたいです。「東京」を名前に冠した国際会議であり、「Tokyo International Conference」としてアフリカの方々に認知されているわけですから。東京で暮らしている人は必ず知っている――くらいの状況になってほしいですね。

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MISIA氏は4点をMISIA賞に選んだ。気になる作品が多く選考は苦労したという。左からMISIA賞に輝いた、ケニア・マゴソスクールの11歳の作品『友達』、ザンビア元難民再定住地域内・学校Hの14歳の作品『お母さん』。
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MISIA賞に選ばれた作品、左からザンビア元難民再定住地域内・学校Hの10歳の作品『お父さん』、ザンビア難民キャンプ地内・学校ABの5年生の作品、無題。

※続編はこちら
Part2: MISIAが語る―多彩なアフリカを「知る」ことから始めてみてほしい

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MISIA

1998年デビュー。国民的歌手として東京2020オリンピック競技大会開会式で国歌を斉唱。社会貢献活動にも積極的でアフリカで子どもたちの教育支援等を実施。アフリカ開発会議などの国際会議の名誉大使も歴任している。2023年にデビュー25周年を迎え、2022年秋から全国ツアー「25th Anniversary MISIA THE GREAT HOPE」を開催予定。
https://www.misia.jp/
Photo: ©︎Rhythmedia


『mudef x junior artists MISIA HEART FOR AFRICA: 子ども絵画展 "わたしの大切なモノ"』

開催期間:2022年8月8日~2022年9月30日
(会期中無休、開場時間は丸の内ハウスの営業時間に準じます)
会場:新丸ビル7F 丸の内ハウス ライブラリー
東京都千代田区丸の内1-5-1
入場無料
https://mudef-africanart.com/
※会期終了後も公式ウェブサイトで作品を公開

取材・構成/新谷洋子

写真提供/一般財団法人mudef

※当記事は「TOKYO UPDATES」からの転載記事です。
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