家計に対する大規模減税による消費回復が必要
11月13日コラム:「国土強靭化」「競争力回復」「デジタル化」名目に注意...高市政権下で成長が止まるのはどんな場合かで書いたが、高市首相は「責任ある積極財政」を掲げ、経済成長を重視する経済閣僚や経済財政諮問会議などのブレーンの選定を行い、政策転換を目指してきた。
財政金融政策が適切で十分な規模で実現すれば、石破政権で失った党勢を取り戻すことができる、と筆者は引き続き予想している。
具体的には、家計の回復が遅れており、日本経済を成長軌道に乗せるためには、家計に対する大規模な減税による消費回復が必要になる。ただ、昨年末までに実現したのはガソリンの暫定税率廃止などにとどまる。一方で、防衛費の財源として所得増税が決まるなど、恒常的に可処分所得を押し上げる政策はほとんど実現していない。
このままであれば、2026年度の日本経済は1%を下回る経済成長にとどまるとみられ、石破政権時代と経済状況は変わらないだろう。
「責任ある積極財政」の名の元に、減税政策が実現せずに、逆に増税が続いて公的部門が肥大化するだけであれば、日本経済の持続的な成長は実現しない。大規模な減税などで家計所得を押し上げる政策について、自民党内の意見集約が難しく、連立政権という政治情勢では難しい、と高市首相は考えたのではないか。
予想外の早期総選挙の可能性が浮上したことで、1月13日の日本市場では、株高、金利上昇、円安が進んだ。総選挙を経て、経済成長を重視する高市政権の政策が実現するとの期待が、株式市場を中心に強まったといえる。