<ロックダウン中の上海ではコロナ感染者の隔離施設として使用するため、一部の住居が強制的に当局によって「徴発」され、住民との衝突が起きているという>

ロックダウンが実施されている中国・上海で、一部の住宅や集合住宅が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を隔離する場所として「徴発」されているという。ソーシャルメディアでは、立ち退きを命じて強制的な手段に出る当局者たちと、彼らに引きずられながらも必死で抵抗する住民たちの姿を捉えた動画が注目を集めている。

ツイッターに投稿されたある動画には、3人の当局者が、抵抗する1人の住民をバンに乗せようとしている様子や、路上に倒れている人のように見えるものを当局者たちが取り囲む様子が映っている。別の動画では、抗議のための悲鳴やクラクションの音が鳴り響くなか、当局者が住民たちと衝突する様子が映し出されている。

中国の金融の中心地であり、2500万人が暮らす上海では4月14日、新型コロナウイルスの感染者数が過去最高の2万7000人を記録したとロイターは報じている。上海では現在、2019年末に武漢で起きた最初のアウトブレイク(感染爆発)以来、中国で最悪のアウトブレイクが発生しており、当局は厳格な対策を実行・維持している。

動画につけられた字幕によれば、住民と防護服を着た当局者の衝突は4月14日、上海の浦東新区(ほとうしんく)にある集合住宅「ジャンジアン・ナシ・インターナショナル」の前で起きた。

この動画を投稿した@tong57966037というユーザーは、政府はこの集合住宅を1800人の隔離施設として使うことを決定したと説明している。その後、抗議や衝突が勃発したという。3人の当局者が1人の住民をバンに乗せようとする動画を投稿したユーザーも、ジャンジアン・ナシ・インターナショナルの外で撮影したと述べている。

食糧不足や隔離の厳密さに不満が高まっている

ロックダウンが続く上海の住民たちは、生活環境への不満を募らせているようだ。多くの人がソーシャルメディアを通じて、十分な食料が手に入らないことや、ウイルス検査で陽性になった全員が隔離を義務づけられることへの不満を訴えている。

上海在住のある女性は、ロックダウン中の生活をTikTokで公開している。今回のティックトック動画の中でこのユーザー(@its__rochelle)は、午前4時に、窮状を訴える女性の叫び声で目が覚めたと語っている。

@its__rochelleはこの動画の中で、水道水が「消毒剤」のような味だと隣人が言っていたこと、自身が暮らす集合住宅には週末に食料が届くはずだったが、動画が投稿された月曜日の時点で、まだ届いていないことを報告している。

アメリカ政府は4月11日、上海にある総領事館で働く、緊急業務に関わらない職員や家族に対して、退避するよう命じた。アメリカの外交官とその家族はそれまで、希望する場合は退避することを認められていた。

中国における厳しいコロナ規制が、すぐに緩和されることはなさそうだ。ロイターによれば、中国の習近平国家主席は4月13日、「力強い防疫」政策と規制を維持しなければならないと発言している。

(翻訳:ガリレオ)

【動画】抵抗する住民たち
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