<誰でも天才になれる、なりたければ。そう言うのは、世界有数の芸術・デザイン学校で20年間教鞭を執るロッド・ジャドキンス。彼はそのコツを「80の思考」としてまとめた>

何かを成し遂げる人々は、我々とは別次元で生きている人。だから関係ない。

そんなふうに思ってはいないだろうか?

しかし、実際のところ、輝かしい人間でなくとも輝かしい功績は残せると『天才はしつこい――突き抜けた成果を生み出す80の思考』(CCCメディアハウス)の著者、ロッド・ジャドキンスは言う。

いわゆる偉人であっても、学校を中退していたり、特に何かに秀でていなかったり、天賦の才など持たなかったり、会社を何度もクビになったりした人も大勢いる。

それでも、彼らは素晴らしい功績を残している。そこには"凡人"を自負する人であっても、真似できることがあるのだという。

ジャドキンスは、ロンドンにある世界有数の芸術・デザイン学校「セントラル・セントマーティンズ」で20年間教鞭を執るなかで、誰もが真似できうる天才のエッセンスを学生たちに教えてきた。学生たちの中に眠る潜在能力を呼び覚そうという狙いからだ。

また、アップル、サムスン、ポルシェなどの世界を牽引する企業で講演やワークショップを開いてきた経験から、ビジネスパーソンのクリエイティビティも刺激している。

仕事でも日常生活でも、価値あるクリエイティビティを生み出すことの難しさは誰しも実感しているはずだ。

ここでは本書『天才はしつこい』から、イーロン・マスクやジョブズ、オードリー・タン、スピルバーグ、ピカソ、ニュートン、草間彌生といった偉人たちが時代を変えるような価値を生み出した過程の一部を紹介しよう。本書で取り上げられている「80の思考」のうちのひとつだ。

何から始めていいか分からないときの「6つのW」

価値あることを成し遂げたい、事業を興したいなどと情熱をたぎらせながらも、何から手をつけたらいいか分からないこともあるだろう。

これを解決するのが6つの「W」だ。これを使うと、「何を、なぜ」したいのかが明確になる。

古代ギリシャの哲学者アリストテレスがこれを万人向けに考案し、今はとりわけ作家、ミュージシャン、アーティストに好んで用いられている。必要不可欠な問題解決ツールとして、ジャーナリスト、科学者、捜査官にも使われている。

アリストテレスは、6つのWのうちひとつでも欠かせば惨事となる、と考えていた。

伝説のファッションデザイナー、マリー・クヮントとのちの夫アレキサンダーのサクセスストーリーと共に6つのWを紐解いていこう。

■1. Who(自分は誰か)

マリーとアレキサンダーは自分たちが「誰であるか」を分かっていた。9時から5時まで働く勤め人ではなく、デスクワークのできない自由な精神の持ち主であることを。

自分を誰であるかを知るためには、「自分を質問攻め」にすることだ。うわべだけの自己認識では薄っぺらい人生になるだけなので、自分を知るまでは前に進めないでおくのがよい。

What(何を)を発展させるために使うWith
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