(5)この市場は規制の下にあるのか、それとも無法地帯なのか?

アメリカの場合、米証券取引委員会は詐欺的な業者を厳しく取り締まっている。米内国歳入庁は、仮想通貨の値上がり益にかかる税金を厳格化すると発表。米商品先物取引委員会も、ビットコインは同委員会の管轄内にあるとした。

ほかにも多くの規制が検討されている。ただ、仮想通貨が預金保険の対象になることはないだろう。

(6)ビットコインの代わりになり得る仮想通貨はあるか?

投資対象としてか、新たなサービスの技術的な基盤として考えるかによる。世界初の仮想通貨ビットコインは、初心者にとって最も安全な仮想通貨でもある。

一方で2015年に誕生したイーサリアムは、スマートコントラクトという新技術のために作られたブロックチェーンであり、これを基に多くのプロジェクトやアプリが生み出されている。その意味でイーサリアムで使われる仮想通貨イーサを、「より良いビットコイン」と呼ぶ人もいるだろう。

(7)2021年に注目すべき仮想通貨のトレンドにはどんなものがあるか?

現在、大変な注目を集めているのはクリプト・コレクティブルズと呼ばれるものだ。デジタルデータのトレーディングカードや、スポーツのハイライトシーン動画など、ブロックチェーンを使ったコレクターズアイテムだ。同様のアート市場も盛り上がっている。

私が興味を持っているのは、ペイパルやテスラといった大企業が仮想通貨での支払いを認めたことで、この動きに続く企業が出てくるかどうかだ。

現在のように価格が上がっているときには、実際に仮想通貨で支払おうとする人はいないだろうが。

(8)企業が仮想通貨を受け入れ始めたことについてどう考えるか?

現時点では、会社の資産や株価を上昇させるための短期的かつ投機的な動きだと思う。テスラは1月にビットコインへの投資を公表した後の1カ月間で、昨年1年間に本業で得た利益を上回る10億ドルをビットコインの値上がりで得た。

だが企業の投機的な思惑や行動は、仮想通貨の世界で生まれているイノベーションや新製品とは別物と考えるべきだ。

(9)それほど仮想通貨が一般ビジネスに浸透しているとは。例えば仮想通貨を基盤にしたクレジットカードも存在する?

ビザやマスターカードは、利用に応じた特典として従来のマイルなどの代わりにビットコインを還元する各種のクレジットカードやデビットカードを発行している。あまり知られていないが、非常に興味深い存在だ。

買い物の際のキャッシュバックでビットコインを付与するサービスも拡大中だ。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます