世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は25日、抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」を新型コロナウイルス感染症治療に利用する試験について、安全検査委員会がデータの検証を終えるまで、一時停止したことを明らかにした。

ヒドロキシクロロキンを巡っては、トランプ米大統領が新型ウイルス感染への予防薬として服用していたことを明らかにしたほか、ブラジルが感染者に投与する際のガイドラインを更新し、より広範な利用を承認するなどしている。

ただ医学誌ランセットは、ヒドロキシクロロキンが患者の死亡リスク増大と関連があるという研究報告書を発表。WHOもこれまでヒドロキシクロロキンを新型ウイルス感染症治療に利用しないよう助言していた。

WHOで緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏はヒドロキシクロロキンの試験停止は「慎重を期した上で」決定したと述べた。

このほかWHOのサンバ・ソウ特別代表はアフリカの感染状況について、最悪期にはまだ入っていないものの、各国がウイルス検査を優先しなかった場合、「目に見えない形で感染が拡大する事態を懸念している」と述べた。

WHOのアフリカ地域事務局長、マシディソ・モエティ氏は、一部アフリカ諸国では経済的な代償を払って感染抑制策が導入されていると指摘。これにより、感染拡大の影響は一部のモデルで示されたほど深刻化していないとの見方を示した。

[ロイター]
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