<稀代の講談師・神田松之丞が六代目神田伯山を襲名。親交が深く、早くから注目してきた漫才師・タレントの太田光が、その「すごさ」を独占インタビューで語った>

神田松之丞から、六代目神田伯山へ――。2020年2月11日、人気・実力を兼ね備え、講談界を飛び出してテレビやラジオでも活躍してきた神田松之丞が真打に昇進した。

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このたび刊行された『Pen BOOKS 1冊まるごと、松之丞改め六代目神田伯山』(ペンブックス編集部・編、CCCメディアハウス)は、これまでの神田松之丞と、これからの六代目神田伯山のすべてがわかる1冊。同書では、放送作家の高田文夫、映画プロデューサーの鈴木敏夫(スタジオジブリ)らと共に、太田も松之丞改め六代目神田伯山の魅力を語っている。

同書から抜粋するシリーズの最終回である今回は、太田光のインタビュー「さらにうまくなれば、すごい怪物になる。」から一部抜粋して掲載する。

●抜粋第1回:六代目神田伯山が松之丞時代に語る 「二ツ目でメディアに出たのは意外と悪くなかった」
●抜粋第2回:松之丞改め六代目神田伯山の活躍まで、講談は低迷していた

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聞き手・九龍ジョー 構成・編集部

――Pen+『1冊まるごと、神田松之丞』では、タイミングが合わずお話を聞けなかったので、今回の書籍化ではぜひ、と思いまして。

太田 こんなとこ出てくるの、高田先生と俺しかいないでしょ(笑)

――松之丞さんも芸能界の後ろ盾は高田先生と太田のオジキだけだと常々言ってますね(笑)。出会った頃に、『慶安太平記』の音源を貸してほしいというやりとりがあったそうですが。

太田 『慶安太平記』を全部できるっていうからさ。俺は談志師匠の『慶安太平記』が大好きで、そこから講談をいろいろ聴いてたんだけど、講談って音源が少ないじゃないですか? だからもっと聴きたいと思って、貸してくれって言ったんですよ。そしたら発売してるCDを寄越しやがって(笑)

――「宇都谷峠」と「箱根の惨劇」が収録されているCDですね。

太田 そう。そこは談志で聴いてるからいいんだよ。そうじゃなくて、俺は音源化されていない部分を聴きたいんですよ。だから吹き込んでくれって言ったら、「それはちょっと勘弁してください」って(笑)

――松之丞さんもある程度完成した芸で聴いてほしかったんじゃないですか。

太田 いや、こっちは別に芸を求めてるんじゃなくて、全体の筋を知りたいだけだから。テレビでさ、「松之丞がうまいって言うけど、談志の『慶安太平記』をみなさん聴いてみてください、CD出てますから」って言ったら、「それだけは言わないでください」だって(笑)

「この先、伝統芸能の世界で、いずれは人間国宝になるような器だと思う」