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「面白いことも、真面目に考え過ぎると絶対に面白くない」と話す岩下氏 Newsweek Japan

田中 でも、その流れで言うとね、この対談自体も実は懸念しているんですよ。というのは、僕だってたまにはロジカルなことも言うじゃないですか。記事にしてもらったときに、その部分だけを切り取られると、僕はすっかり翼をもがれたエンジェルなわけですよ。みんな飛べないエンジェルですよ。

つまりは、余談のところが実は大事で、その合間に言っているのは、それなりに当たり前のことを言っているだけなんですよ。だから最初の「今日は辺野古の話をします」っていうところが実は大事。話の面白さっていうのは、ほぼ細部なんです。

岩下 コピーライターの仲畑貴志さんが言う「エビフライの尻尾理論」ですね。エビフライの尻尾みたいに「ここ、いらないんじゃないの?」っていう部分こそが大事で、そこがなくなったらエビフライじゃなくなるどころか、ウンコみたいな衣のかたまりになってしまうという。

面白いほうが毎日が楽しいし、地位も上がる

田中 「面白くない人が多いから、どうしたらいいでしょうか」っていうのも実はアホな話で、全員が面白かったら面白くないんですよ。面白くない人がいるのは実はありがたいことで、そうじゃないと自分が面白いかどうか分からない。

僕は会社に入ったときに上司に、「君はまったく優秀ではない人間だ。しかし、重要だ。なぜなら、優秀じゃない人間がいることで優秀な人間が優秀だとよく分かるから必要なんだ」と言われました。

岩下 確かに、みんなが面白かったら困っちゃいますけど、やっぱり少しはユーモアが欲しいなとは思いますね。そのほうが、毎日が楽しくなると思うんですよ。

田中 時々、説教することで自分を誇示しようとするような人がいます。いわゆるマウンティングですね。そういう人には、必要以上に真面目なことを言うと、かえって蔑まれることもあるっていうことを知ってほしいですね。

それよりも、面白いことを言ったほうが認められるし、地位も上がる。岩下さんの本の中でも、歯車だって「遊び」の部分がないと回らないっていう話を書いていますよね。

岩下 そうなんです。だから面白いことも、真面目に考え過ぎると絶対に面白くない。そういう意味では僕の本も、変に真面目に読まないで、ゆるく読んでもらえるとありがたいです。1行でも何か面白いって思ってもらえたらいいのかな、と。それは、この本だけじゃなくて、どんな本についてもそう思います。

田中 岩下さんの本の素敵なところは、最初に「僕は面白いっていうことにコンプレックスがあります」って告白していて、だから方法論を考えよう、となっているところ。

岩下 実はちょっと「怖いな」というのもあったんです。「面白い」をテーマにした本って意外となくて、真面目な学者が書いた本があったとしても、やっぱり面白くはないんですよね。それで、これは結構勇気のいるテーマだなと気付いて、最初に予防線を張っておこうかな、と。

ただ、僕は東京出身なので、実際、関西の人に対するコンプレックスがあるんですよ。関西人のようには永遠になれない。やっぱりDNAに染みついているんですかね?

田中 それは小麦粉の量です。お好み焼き、たこ焼き、うどん......小麦粉になんか成分が入っているんです。

岩下 そこですか。

田中 ただ、僕たちの本って結論が一緒なんですよね。何もしないよりやったほうが楽しくなる。だから、読まないよりは読んでもらったほうがいいってことでいいんじゃないですかね。

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それぞれ付箋をたくさん付けた相手の著書を持参した岩下氏(左)と田中氏(右) Newsweek Japan

読みたいことを、書けばいい。
 ――人生が変わるシンプルな文章術

 田中泰延 著

 ダイヤモンド社

「面白い!」のつくり方
 岩下 智 著
 CCCメディアハウス
 今日はこうして対談させていただけてうれしいです。ありがとうございます。
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