[ニューヨーク 5日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルがユーロなどに対しおおむね横ばいで推移した。市場ではAI(人工知能)関連支出の伸び鈍化で経済成長が下押しされる可能性を見極めようとする動きが続いている。円は日銀が公表した9月会合の議事要旨で追加利上げ観測が強まったことから、対ドルでやや上昇した。

終盤の取引で円は対ドルで0.46%高の157.63円。日銀が公表した9月会合の議事要旨で、一部の政策委員が利上げペースが加速する可能性に言及していたことが判明。中立金利や日銀の最終到達金利(ターミナルレート)に関する市場の織り込みについても議論され、景気を過度に冷やさずにどの程度まで借り入れコストを引き上げられるかに対する関心が高まっていることも分かった。日銀はこの会合で政策金利を31年ぶりの高水準となる1.25%に引き上げている。

ゴールドマン・サックスのアナリストは6日付のリポートで、円はAI関連投資の減速に備える上で最も有効なヘッジ通貨になると指摘。ナスダック総合指数のパフォーマンスがS&P総合500種指数を下回った日にはドルが円に対して下落する傾向があり、その下落率の差が1%を超えた日にはドル安・円高の動きがさらに大きくなるという。

バークレイズのアナリストは、円相場は長期的には世界的なリスクセンチメントと連動しているため、原油価格に対する感応度は低下していると指摘。ただ、「原油価格が高騰する局面では、円は著しく弱含む傾向がある」とした。

この日の取引で原油価格は上昇。一方、AI関連企業による巨額投資への懸念が再燃したことなどで米国株は急落した。

市場では米労働省が6日に発表する10月の雇用統計が注目されている。労働省がこの日に発表した10月31日までの週の新規​失業保険申請件数(季節調‌整済み)は前週比6000件減の18万9000件。7月中旬に記録した57年ぶりの低水準に並んだ。

コンベラの外国為替・マクロ戦略責任者、ケビン・フォード氏は「今週発表された経済指標は労働市場が安定していることを示すのに十分な強さだった。これにより連邦準備理事会(FRB)の金融政策見通しを巡る見方が支えられており、今年12月と来年1月に連続して利上げが決定されるとの観測につながっている」と指摘。「成長見通しには若干の下方修正がみられるものの、短期的にはFRBは利上げを進めるべきとの見方が優勢だ。経済は名目ベースで堅調で、労働市場も安定している。市場では6日発表の雇用統計に向けて、こうしたシナリオが織り込まれつつある」と述べた。

CMEフェドウオッチによると、12月8─9日の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも0.25%ポイントの利上げが決定される確率は66.1%。1週間前の79.9%から低下したものの、依然として高水準にとどまっている。

イングランド銀行(英中央銀行)はこの日、政策金利を0.25%引き上げ4%とすると決定。利上げは3年超ぶりで、米国とイランの紛争が続けば、少なくともあと1回の利上げが必要になる可能性が高いとの見方を示した。

終盤の取引で英ポンド/ドルは0.09%安の1.3457ドル。ただ、英ポンドは一時約7週間ぶりの高値を付けた。

ユーロ/ドルは0.02%高の1.1229ドル。主要通貨に対するドル指数は0.02%高の101.49。

ドル/円 NY終値 157.66/157.70

始値 158.36

高値 158.49

安値 157.55

ユーロ/ドル NY終値 1.1218/1.1220

始値 1.1221

高値 1.1244

安値 1.1204

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