レガシーの誘惑

サウジアラビアを拠点とする湾岸研究センターのアブドルアジズ・サゲル会長は、選挙での敗北がトランプ氏をむしろ強硬姿勢へ向かわせる可能性に言及した。中間選挙が終わり、3選への道もない状況で、これまで自制を促していた選挙上の配慮は薄れつつある。大統領に残されたのは、失うものが少なくなり、自らの政治的遺産(レガシー)を確立したいとの考えだという。

サゲル氏は、トランプ氏が退任前に対イラン政策で「最後の仕事を成し遂げたい」と考えるのではないかと予想。「もしイランが抵抗を続け、勝利を宣言するような形になれば、トランプ氏はそれを阻止し、自らの政権に明確な成功を刻むため、行動を起こさざるを得ないと感じるかもしれない」と付け加えた。

レバノンの政治評論家サルキス・ナウム氏は、選挙の敗北によりトランプ氏は対イラン交渉で立場を弱め、交渉材料も選択肢も減少したと分析する。つまり交渉が行き詰まれば、政権が強硬策に傾くリスクも高まることを意味する。

レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの関係者も、戦争の脅威が完全に後退したとは言えず、「無謀な行動」が起きる可能性は依然残っていると指摘。「現時点では、事態がエスカレートするか、沈静化するかは五分五分だ」と述べた。

[ロイター]
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