[ロンドン 4日 ロイター] - 欧州格付け会社スコープ・レーティングスは4日、3日投票の米中間選挙で野党民主党が議会上下両院の過半数を奪取して圧勝したことは、米国債格付けにとってプラス要因だと指摘した。
ソブリン・公共部門格付け担当エグゼクティブディレクター、エイコ・シーバート氏は、民主党が上下両院で過半数を獲得したことと、トランプ米大統領が与党共和党の敗北を迅速に認めたことは、米国の「権力の抑制と均衡」が強靱であることを裏付けたとの見方を示した。
・スコープは、ホワイトハウスと議会との権力のバランスがある程度再調整されたことは「信用面のプラス要因」となり、投資適格級の「AAマイナス」に格付けされている米国債と「安定的」な見通しを下支えすると説明。
・民主党が支配する議会は、トランプ政権がもくろむ法案の立法化をほぼ閉ざすことになる。予算交渉の重要度が高まり、トランプ政権が国内政策を実行する能力は著しく制約される。
・しかし、スコープは財政政策の方向性がおおむね変わらず、名目赤字は国内総生産(GDP)比で7―8%程度の範囲にとどまると予想している。
・歳出や債務上限を巡る交渉の長期化に伴い、財政政策を執行するリスクは高まる見通し。
・公的債務が増加し、利払い費が連邦歳入に占める割合が高まるにつれ、債務の持続可能性と財政の統治上への圧力は、米国債格付けの考慮事項の鍵を握り続ける。
・スコープは、米国の債務残高が2031年にGDP比で約145%となり、25年の124%から上昇すると予想。その場合、米国の債務残高は先進国の中で日本に次いで2番目に高い水準になる。