Patrick Wingrove Sriparna Roy

[29日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリーは29日、2026年通期の売上高見通しを50億ドル引き上げ910億-920億ドルとした。肥満症治療薬や糖尿病治療薬の需要拡大が寄与する。第3・四半期決算では売上高、調整後利益ともに市場予想を上回った。

第3・四半期の売上高は244億ドルとなり、市場予想の226億1000億ドルを超えた。調整後1株利益は7.48ドルで、市場予想の6.26ドルを大きく上回った。

売上高には約9億ドルの一時的な押し上げ要因が含まれた。主な内訳は糖尿病治療薬「ジャディアンス」に関連するマイルストーン収入の4億1000万ドルで、同社はこれが最後の受領になる見通しとしている。このほかリベートや値引き見積もりの見直しも寄与した。

主力の糖尿病治療薬「マンジャロ」の売上高は107億2000万ドル、肥満症治療薬「ゼップバウンド」の売上高も53億5000万ドルとなり、それぞれ市場予想の101億6000万ドルと50億9000万ドルを超えた。

一方、肥満症治療の経口薬「ファウンダヨ」の売上高は1億8400万ドルと、市場予想の2億1686万ドルを下回った。

イーライリリーはデンマークのノボノルディスクと並ぶ肥満症治療薬市場の主要企業で、急拡大するGLP-1受容体作動薬市場をけん引。今年7月に開始された米政府のメディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険)向け試験プログラムを通じて、65歳以上の高齢者や障害者向けに肥満症治療薬を月額50ドルで提供している。この制度により50万人超の新規顧客を獲得したという。

海外市場でも成長が続いており、マンジャロの国外売上高は57億ドルと前年同期比93%増加した。

一方で価格面では、第3・四半期の実現価格が全体で15%下落した。販売数量は53%の増加。米国内価格は7%低下し、主にゼップバウンドの影響を受けた。国外価格は29%低下した。

市場の関心は次世代肥満症治療薬候補「レタトルチド」にも集まっている。同薬は中期試験で平均24%の体重減少効果を示しており、来年の承認申請が見込まれている。

ルーカス・モンタルセ最高財務責任者(CFO)はファウンダヨの売上高が市場予想を下回ったのは需要低迷ではなく、発売初期の在庫積み増しの反動によるものだと説明した。同氏によると、第2・四半期には流通在庫向け販売約3000万ドルが売上高に計上されていた。これを除くと、米国での需要は約3700万ドルから1億2000万ドル超へ3倍超に増加したという。

また新規ブランド処方に占めるファウンダヨの比率は前期の約2倍となる約40%に達しており、今後の処方拡大につながるとの見方を示した。

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