Maayan Lubell

[エルサレム 29日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は29日、27日に実施された国会(定数120)の総選挙でアラブ系政党が躍進した背景には、不正投票が一因だと主張した。証拠は示さなかった。アラブ系指導者らは疑惑を否定し、首相が扇動していると非難した。

総選挙ではアラブ系有権者の投票率が高まり、人口の21%を占めるアラブ系少数派を代表する政党は過去最多の19議席を獲得する見通し。ネタニヤフ氏も、同氏に対抗する主要なユダヤ系勢力も、政権樹立への道筋を容易に描けなくなった。

イスラエルの選挙当局は29日、不正疑惑を調査しているとした一方、選挙の公正性が「組織的に損なわれた」わけではないと説明した。

アラブ系政党「共同リスト」の指導者の一人、アハマド・ティビ氏は、ネタニヤフ氏が選挙結果の信頼性を損なうため、組織的で悪質なキャンペーンを展開していると述べた。

アナリストや批判派は、ネタニヤフ氏がアラブ系政党への攻撃を強めることで、最大の対抗馬であるガディ・アイゼンコット氏がアラブ系の支援を得て少数政権を樹立し、ネタニヤフ氏を退陣に追い込む選択肢を検討することさえ難しくしようとしている可能性があると指摘する。

ライヒマン大学の政治学教授、エイタン・ギルボア氏は、ネタニヤフ氏の狙いは「あらゆるアラブ系とユダヤ系の協力の正当性を否定すること」だと述べた。

選挙当局は29日中に開票を終える見通し。接戦となった今回の選挙では明確な勝者が決まらず、新政権樹立に向けた交渉は今後数週間にわたり長期化する公算が大きい。

開票率が93%近くに達した時点で、ネタニヤフ氏率いる民族主義・宗教勢力の53議席に対してアイゼンコット陣営は48議席を獲得。両陣営とも議会の過半数に必要な61議席には届いていない。アイゼンコット陣営には、アラブ系勢力から幅広い支持を得なければ政権樹立への現実的な道筋がない。ただ、アイゼンコット氏はこれまで、その選択肢を排除してきた。

一方、アイゼンコット陣営はアラブ系政党を連立に加えず、閣外協力を得て少数政権の樹立を目指すことも可能だ。

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