Rachel More
[ツビッカウ(ドイツ) 28日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は28日、部品をリサイクルする新たな拠点を公開した。同社幹部は、将来の新たな事業分野につながる可能性があると説明した。
VW初となるリサイクル拠点「循環型経済ハブ」は、東部ザクセン州ツビッカウにある電気自動車(EV)工場の敷地内にある。
VWによると、従業員100人が対応するための教育を受け、27年から年間4100台の車両の解体作業を開始する予定だ。
VWブランド担当のトーマス・シェーファー最高経営責任者(CEO)は「当社にとって、解体とリサイクルは単なるスクラップ置き場ではなく、価値を創造することを意味する」と強調した。
このプロジェクトは長期的に最大1000人の雇用を確保することを目指しており、ツビッカウに白羽の矢が立った。VWは最大9000万ユーロ(約1億ドル)を投資する計画で、州政府は1070万ユーロの拠出を約束している。
ザクセン州のディルク・パンター経済・労働・エネルギー・気候保護相は声明で、新施設はVWが従業員や地域と協力し、自動車セクターの将来に向けた持続可能な解決策を模索していることを示すとし、「自動車部品における循環型経済は、新たな事業機会を切り開き、付加価値を生み出し、長期的な雇用の見通しをもたらす」と述べた。
ただ、ツビッカウ工場はVWグループの再編計画で2030年代早期に閉鎖される可能性がある工場の一つ。VW関係者や業界アナリストらは、リサイクル事業だけでは工場の将来を保証することはできないと指摘。専門家は「これは拡張性があるかどうか、そして本当に短期間で元が取れる投資になるかを確認するために立ち上げる先行試験プロジェクトだ」との見方を示した。
中国市場での数十年にわたる優位性の喪失で痛手を負い、欧州における中国メーカーとの競争激化に直面しているVWは、10万人の人員削減やドイツ国内4工場の閉鎖の可能性を含む、大幅なコスト削減を推進している。