<為替> ドルが円やユーロなどの主要通貨に対しやや上昇した。来週は米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、日銀が金融政策決定会合を開く。いずれも政策金利の据え置きが予想されているが、今後の金融政策の方向性の手がかりを示すか注目されている。 終盤の取引で、円は対ドルで0.1%安の156.9円。ただ、週間ベースでは円は対ドルで約0.7%上昇。9月中旬以来の大幅な上昇となる。MUFGのシニア通貨アナリスト、リー・ハードマン氏は「リスク回避姿勢が強まる中、円買いが続いている」と述べた。 ユーロに対してはフランスの債務リスクプレミアムが2011年のユーロ圏債務危機以来の高水準に拡大したことなどが重しになっており、ユーロは対ドルで0.21%安の1.1191ドル。週初からは0.43%下落した。 ユーロは対円でより大きく下落し、一時175.08円と、2025年10月以来の安値を更新。週初からは約1.1%下落した。 フランスでは17日の抗議デモが過去数十年で最大規模の暴動に発展してから1週間が経過し、ヌニェス内相は暴力行為や略奪の再発防止に向け、24日に全国で予定される抗議活動に7万人の警察官を動員すると発表。パリのルーブル美術館、オルセー美術館、オペラ座などの主要文化施設の一部が臨時休館となるほか、治安上の懸念からパリで予定されているサッカーフランス1部リーグの試合が25日から26日に延期されるなどの影響が出ている。 終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.25%高の101.82。 FRBの金融政策を巡っては、前日の株式相場急落を受け、12月の会合での利上げ観測がやや後退したことがLSEGのデータで示された。ただ、FF金利先物市場では12月利上げの確率はなお81%と見込まれている。 ECBについては、12月の理事会で利上げが決定される確率は66%と織り込まれている。ラガルドECB総裁が9月下旬にインフレに対し穏健な政策対応が適切との認識を示していることから、今後の金利見通しについて新たな示唆があるか注目されている。 日銀については、12月の利上げの確率が61%と織り込まれている。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りが上昇した。ただそれでも、指標10年債利回りは5%を下回る水準にとどまっている。人工知能(AI)関連株の上昇が持続するかどうかへの懸念がくすぶっていることが背景にある。 10年債利回りは3.7ベーシスポイント(bp)上昇の4.99%。週間では約11bp低下しており、6月以来の長さとなる3週連続の低下に向かっている。 株式相場の強気局面を支えるAI関連銘柄への投資の持続性を巡り、足元で懸念が浮上し、投資家は国債などの安全資産に資金を移している。 30年債利回りは2.9bp上昇の5.316%。ただ、週間では13bp近く低下しており、こちらも3週連続の低下に向かっている。 経済指標が物価上昇圧力の強まりを示す一方、市場では米連邦準備理事会(FRB)が来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げするとの見方が後退している。CMEのフェドウオッチによると、少なくとも25bpの利上げが行われる確率は9.4%と、1週間前の15.5%、1カ月前の70.9%から低下した。 経済見通しを示す指標として注目される2年債と10年債の利回り格差は29.6bpだった。 FRBの金利見通しを反映しやすい2年債利回りは5.5bp上昇の4.69%。週間では約5bp低下しており、2026年で最長となる4週連続の低下に向かっている。 物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で、期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.456%、10年物BEIは2.346%だった。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 主要株価3指数が軒並み下落して取引を終えた。一方、ハイテク株は持ち直し、市場をけん引してきた人工知能(AI)関連銘柄にとって波乱の1週間を締めくくった。市場の関心は、来週予定される企業決算や連邦公開市場委員会(FOMC)に移っている。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合は小幅な下げにとどまった。前日は、巨額のAI投資を支える資金調達コストへの懸念が強まり、1日として6月以来の大幅下落となっていた。
S&P総合500種の大半のセクターが軟調で、一般消費財や金融はいずれも1%を大きく超える下げとなった。一方、エネルギーセクターは2.5%上昇し、過去最高値を付けた。サウジアラビアでのイエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃を受け、中東からのエネルギー供給が一段と混乱するとの懸念が高まり、北海ブレント原油はこの日、4月下旬以来の高値を付けた。
この日は通信関連銘柄が下落し、通信サービスセクターの重しとなった。宇宙開発企業スペースXが全米で少なくとも8万カ所の携帯電話基地局の利用を確保するため、通信インフラ企業と協議していると報じられたことが材料となった。
AT&TとTモバイルはともに約8%下落し、ベライゾンは1.2%安。一方、スペースXは1.9%上昇した。
アメリカン・エキスプレスは3.7%下落し、ダウ工業株30種の重しとなった。同社は、2026年通期の利益予想を市場予想を上回る水準に引き上げた。また、事業再編の一環として世界の従業員の5%に当たる約3500人を削減する計画を発表した。
来週は、アルファベット、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムのAI「ハイパースケーラー」3社の四半期決算発表が予定されており、各社の設備投資見通しが市場の注目を集めそうだ。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.72対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は154億株。直近20営業日の平均は172億株。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 金は3カ月ぶりの安値となり、週足では4カ月超ぶりの大幅な下落となる見通し。エネルギー価格の上昇によるインフレ懸念が強まり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が強まったことが背景。金現物は東部夏時間午前11時20分(日本時間24日午前0時20分)時点で0.6%安の1オンス=3998.35ドルとなり、7月中旬以来初めて4000ドルを下回った。米金先物12月限の清算値は1.3%安の4007.90ドルだった。今週の下落率は4%に達し、6月以来最悪の週となる見通し。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 3ドル超上昇し、約半年ぶりの高値で取引を終えた。イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるサウジアラビア攻撃を受け、中東からのエネルギー供給が一段と混乱するとの懸念が強まった。アラブ首長国連邦(UAE)当局も原油流出を報告した。 清算値は、北海ブレント先物が3.55ドル(3.14%)高の1バレル=116.72ドルと、4月29日以来の高値。米WTI先物は3.80ドル(3.8%)高の103.27ドルだった。 週間では北海ブレントが6%、WTIが2.3%上昇した。 UAEの気候変動・環境省は、ウンムアルカイワイン沖でタンカーからの原油流出が確認されたと発表した。流出の原因は明らかにしておらず、当局は該当するタンカーを特定していない。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 156.86/156.87
始値 156.79
高値 157.08
安値 156.33
ユーロ/ドル NY終値 1.1202/1.1204
始値 1.1195
高値 1.1211
安値 1.1188
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 96*31.50 5.3275%
前営業日終値 97*18.50 5.2870%
10年債(指標銘柄) 17時05分 97*04.00 4.9986%
前営業日終値 97*15.00 4.9530%
5年債(指標銘柄) 17時05分 100*26.00 4.8120%
前営業日終値 101*00.25 4.7680%
2年債(指標銘柄) 17時05分 100*03.63 4.6860%
前営業日終値 100*06.63 4.6350%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 52215.16 -652.82 -1.23
前営業日終値 52867.98
ナスダック総合 25955.34 -53.52 -0.21
前営業日終値 26008.86
S&P総合500種 7623.68 -39.75 -0.52
前営業日終値 7663.43
COMEX金 12月限 4007.9 ‐52.5
前営業日終値 4060.4
COMEX銀 12月限 5394.9 ‐105.8
前営業日終値 5500.7
北海ブレント 12月限 116.72 +3.55
前営業日終値 113.17
米WTI先物 12月限 103.27 +3.80
前営業日終値 99.47
CRB商品指数 418.6010 +3.6180
前営業日終値 414.9830