[アル・ムシャイルフェ(ヨルダン) 23日 ロイター] - ヨルダン南部のカラク県にある教会で23日、葬儀中に武装集団が発砲し、少なくとも7人が死亡、40人が負傷した。ヨルダンの公安総局は、キリスト教徒少数派を狙った極めて異例の襲撃で、「過激派によるテロ行為」との見方を示している。武装グループは逃走中で、治安当局が行方を追っている。今のところ犯行声明を出した団体はない。
公安総局のアブドラ・マアイタ少将によると、銃撃事件が起きたのはカラク県のハムード教会。ファラヤ内相は、襲撃は「過激派」によるものとの見方を示した。ただ、ヨルダン国内外の組織との関係があるかについては、現段階で判断するのは尚早としている。
ヨルダンのアブドラ国王は事件発生から数時間後にカラク県を訪問。声明で「カラクでのテロ攻撃に最も厳しい報復で応じる。銃弾でヨルダン国民を分断できると思い込んでいる者に勝ち目はない。われわれは結束している」とし、犯行に及んだ者は「鉄拳で」処罰されるとした。
ハッサン首相は「テロリズムの思想と盲目的な過激主義の産物だ。われわれは社会がそのような道に進むことを許さない」とXに投稿した。
国連のグテレス事務総長も今回の襲撃を非難。「民間人や礼拝施設を標的とした攻撃は容認できない」とXに投稿した。
国営テレビ局アルマムラカが放映した映像で、3人の人物が歩道から教会に向けて発砲した後、樹木や低い塀の陰に身を隠し、その後、教会の入り口に向かって走る様子が確認できる。映像は教会の監視カメラで撮影されたものと見られ、ロイターは教会へ続く通路や周囲の塀などの特徴からこの映像の撮影場所を特定した。襲撃後に教会で撮影されたロイターの映像では、教会の入口付近の床に血痕が残されている様子が確認できる。
キリスト教徒はヨルダンで少数派。ただ、ヨルダンには聖書ゆかりの地が複数あり、世界各地からキリスト教の巡礼者が訪れている。米国のウォルツ国連大使はXへの投稿で、今回の事件について「礼拝施設に対する卑劣で残忍な攻撃だ」と非難した。