日々の食生活を少し変えるだけで、前立腺がん患者の生存率が改善する可能性があることが、新たな研究で示された。

ハーバード大学T・H・チャン公衆衛生大学院の研究チームは、転移のない前立腺がん患者約5000人を対象に、食事から摂取する脂質と死亡リスクとの関連を調べた。

その結果、赤身肉やバター、全脂肪乳製品などに含まれる動物性脂肪や飽和脂肪を、オリーブオイルやナッツ類などに含まれる植物性脂肪や不飽和脂肪に置き換えると、死亡リスクが低くなることが分かった。研究結果は、医学誌「JAMAネットワーク・オープン」に掲載された。

米国がん協会によると、男性の約8人に1人が生涯のうちに前立腺がんと診断される。米国では年間約33万3000人が新たに診断され、男性のがんによる死因では肺がんに次いで2番目に多い。

研究参加者の診断時の平均年齢は約69.5歳で、追跡期間の中央値は12.8年だった。期間中に3000人以上が死亡し、うち約400人が前立腺がん、約500人がその他のがん、約800人が心血管疾患による死亡だった。

分析では、診断後に飽和脂肪を多く摂取していた人ほど、あらゆる原因を含む全死因死亡率が高い傾向がみられた。摂取カロリーの5%分を炭水化物から飽和脂肪に置き換えた場合、死亡リスクは15%高かった。一方、飽和脂肪を一価不飽和脂肪や植物性脂肪に置き換えると、死亡リスクは低下した。

同様の傾向は、転移のない前立腺がん患者約1000人を対象とした過去の大規模研究でも確認されている。摂取カロリーの10%分を動物性脂肪から植物性脂肪に置き換えた人は、死亡リスクが44%低かった。

重要なのは「植物性か動物性か」だけではない
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