[プレトリア 22日 ロイター] - 南アフリカは今年、中国との貿易が大幅に拡大した。中国政府が5月にアフリカ諸国からの特定の輸出品に対する関税をゼロとする制度を導入したことが追い風となっている。
中国の呉鵬駐南アフリカ大使はプレトリアで開かれたイベントで、5-8月の南アフリカの対中輸出額が前年同期比約25%増加したほか、中国からの輸入額も23%増加したと明らかにした。
南アフリカは最大の貿易相手国である中国との貿易不均衡の是正を目指している。タウ貿易・産業・競争相は、2025年の南アフリカの対中輸出額が約2220億ランド(135億ドル)だった一方、輸入額はそのほぼ2倍に達したと説明した。
南アフリカの対中輸出品には、農産品のほか鉱物資源や工業製品が含まれる。
呉大使は、南アフリカ側の貿易収支改善への要望を認識しているとした上で「今後、より多くの南アフリカの高付加価値製品が中国市場に参入すると確信している」と述べた。
中国向け輸出の拡大は、米国との関係悪化や新たな貿易障壁の可能性に直面する南アフリカが進めている新市場の開拓戦略の一環でもある。
米国はアフリカ成長機会法(AGOA)に基づく関税優遇措置を28年まで延長している。しかし、トランプ政権は南アフリカの内政・外交政策の一部に異議を唱えているほか、南アフリカ政府が白人を迫害していると非難している。南アフリカ政府側はこれを否定しているものの、AGOAの適用対象から除外されるリスクを抱える。
タウ氏は、南アフリカがAGOAの対象から除外されるかどうかについて、11月上旬にも発表があるとの見通しを示した。その一方で「慎重ながらも楽観的に見ている」と語った。