Heejin Kim Yantoultra Ngui
[ソウル 20日 ロイター] - 韓国の人工知能(AI)インフラ企業エリス・グループの株価が20日の上場初日に公開価格を32%下回った。企業の株価評価に厳しい目が向けられる中、AI基盤整備に向けた巨額投資の持続可能性や回収に要する期間への懸念が改めて浮き彫りになった。
同社はAIクラウドサービスのほか、AIを活用した教育・業務用ソフトウエアを提供している。ディールロジックのデータによると、新規株式公開(IPO)で1億ドル超を調達した韓国企業として、上場初日の株価下落率は過去最大となった。
エリスはIPOで2011億ウォン(1億5000万ドル)を調達。調達資金の大半を、移動可能なモジュール型データセンターや関連インフラの整備に充てる計画としていた。
エリスの公開価格(9万0500ウォン)は、足元のAI関連株の売りが始まる前の10月6日に決まった。
スイスクオートのアナリスト、イペック・オズカルデスカヤ氏は「結論は単純だ。タイミングが悪い。最近の半導体株の売りで投資家の投資意欲は損なわれており、上場初日の不振は、今後のAI企業の上場にとって明らかに警告となる」と述べた。
その上で、「朗報は、AIを巡るニュースは刻々と変わり得るということだ。大きな好材料が一つ出れば、上昇相場が戻る可能性がある」と語り、AI株の上昇余地と、割高な株価評価に伴う下落リスクが引き続きせめぎ合っていると指摘した。