Francesco Canepa
[バンコク 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は17日、債券売りによってユーロ圏の借り入れコストが上昇し、経済成長が抑制され、最終的にインフレも鈍化するとの見方を示した。
ここ数週間、債務やインフレへの懸念に加え、人工知能(AI)投資に伴う資金調達競争の激化を背景に、世界的に債券利回りが急上昇している。多額の債務を抱えるフランスは、特に大きな打撃を受けている。
ラガルド氏は、こうした状況により、消費者がイラン戦争に伴う燃料価格の上昇を吸収することは、ECBが9月に予測した以上に難しくなるとの見方を示した。
タイの首都バンコクに集まった各国の中央銀行総裁や財務相を前に、ラガルド氏は「経済成長は底堅さを保っているが、前回の会合以降、長期金利が著しく上昇するなど資金調達環境は引き締まっている」と指摘。「これにより成長が鈍化し、価格転嫁は9月の予測以上に抑制されるだろう」と語った。
ECBは過去4カ月間で2回利上げを実施し、12月にも追加利上げが見込まれている。実施すれば政策金利は2.75%となり、ECBが景気抑制的と見なす水準に達する。
ECB理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁も、今後の追加引き締めを示唆した。ただ、政策は入手するデータに基づき、会合ごとに判断するとした。
バンコクで開かれたDZ銀行のイベントで「われわれはインフレと闘っている。仕事はまだ終わっていないと考えている」と述べ、「さらなる対応が必要になる可能性がある」と語った。
同じ場で発言したECB理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は、エネルギー価格の上昇が他の物価や賃金に波及する「二次的影響」をECBは注視すると述べた。