宅配便の再配達が社会的に注目されるようになったきっかけは、ECの急拡大による宅配便取扱個数の急増と、それに伴うドライバー不足、CO2排出増が深刻化したこと。中でも国土交通省が2017年から再配達の実態を公表し、2023年4月から再配達削減PR月間を設けたことで広く認識されるようになった。

国土交通省は再配達率6%を目標に掲げ、2026年4月には7.6%(宅配に関わる大手事業者6社ベースの合計値)まで改善したものの、目標達成にはあと一歩が必要だ。こうした状況の中で、マンションのインターホンを手掛けるパナソニック エレクトリックワークス株式会社(以下、パナソニックEW)と、オートロックマンション入館管理システムを開発・運営している株式会社ライナフが協業を開始した。

2014年設立のライナフは、住宅向けスマートロックや共用部の入館管理をクラウドで統合するサービスを展開するITベンチャー。共用エントランスをスマート化する「Ninja Entrance」は、その中核を担うデバイスで、管理人室などに設置し、クラウド側で認証された第三者に一時的な入館権限を付与できる。これらを統合した入館管理システムが「ライナフコネクト」である。

宅配便の配達員であれば、オートロックマンションの設備や規約が対応している場合、玄関前まで荷物を運ぶ置き配が可能になる。今回の協業はパナソニックEWのインターホンとライナフコネクトのAPIを連携するもので、Ninja Entranceを設置しなくてもサービスを利用することができるようになった。

「ネット接続型のインターホンの普及によって、パナソニックのサーバーとマンションがクラウド上でつながれば、他社サービスとも連携できる。今後は他社との協業によって、課題解決を迅速に行い、利便性向上や業務効率化に貢献したい」と、パナソニックEW電材&暮らしエネルギー事業部 配線システムコミュニケーションBU長の福尾尚紀氏は話す。

訪問介護・看護の現場でも広がる活用