[9日 ロイター] - 米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO、ピムコ)のダニエル・アイバシン最高投資責任者(CIO)は、原油高によるインフレ懸念と米国の公的債務拡大への懸念を背景に、米10年債利回りが2000年以来初めて6%に上昇する可能性があるとの見方を示した。
米国債利回りは世界の借り入れコストや資産価格の指標となる。10年債利回りは今年に入り約120ベーシスポイント(bp)上昇し、先週付けた02年以来の高水準5.34%をわずかに下回る水準で推移している。
アイバシン氏は9日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで、ヘッジファンドが損失を抱えた債券ポジションを解消していることなどを要因に挙げ、現在の5.29%の水準から短期的に急上昇することは「現実的にあり得る」と語った。
「短期的な取引の観点からも、十分に可能性がある。ここ数週間の値動きの一部は、ネガティブなテクニカル要因や、プラットフォーム型ヘッジファンドなどレバレッジを効かせた投資家の損切りに関連している。(6%に)到達することは十分あり得る」と述べた。
その上で、米国債利回りがさらに上昇すれば、株式や社債などリスク資産の重しとなる可能性があると指摘。5.5%以上への上昇となれば、「クレジット市場・株式市場の双方で相当程度の下落」を招く公算が大きいと語った。
世界の債券市場は今年、エネルギー価格の高騰がインフレをあおり、人工知能(AI)ブームが経済成長を押し上げる中で、強い売り圧力にさらされている。この結果、債券利回りは急上昇しており、米10年債利回りは第3・四半期に、今世紀最大の上昇幅を記録した。