接戦となっているブラジル大統領選を巡り、保守派のフラビオ・ボルソナロ上院議員が勝った場合には気候変動対策に関連した気候金融の政策が反故にされるのではないかとの懸念が高まっている。
ボルソナロ氏は先週末の第1回投票で首位に立ち、予想を上回る健闘ぶりを見せた。ボルソナロ氏は温室効果ガス排出の規制強化を公約に掲げたものの、森林伐採を急増させた父のジャイル・ボルソナロ前大統領の問題については批判しなかった。
25日の決選投票では、左派のルラ大統領と対決することになる。2兆6000億ドル規模の国内総生産(GDP)を抱えるブラジルのルラ政権は気候変動対策を加速させ、気候金融の政策で世界の主要国に浮上した。産業界はこうした政策を撤回すれば多大なコストが生じる可能性があるとして、ボルソナロ氏に対して放棄しないよう強く求めている。
ブラジル経済社会開発銀行(BNDES)の社会環境担当ディレクター、テレザ・カンペロ氏は「この政策を後退させるのは経済的な愚行だ」と訴える。
ボルソナロ氏は8月の放送局TVグローボのインタビューで、異常気象は周期的な現象だと主張し、人間の行動に直接起因しているとは考えていないと強調した。最近は気候変動対策の最善の方法は、基本的な衛生設備への投資だと言い張った。
気候変動対策団体オブセルバトリオ・ド・クリマは、ボルソナロ氏の計画が温室効果ガスの排出削減目標をほぼ無視しているとして「森林伐採の防止や環境法執行の強化といった提案は、上院議員として取り組んできたことと著しく矛盾している」と問題視した。
ボルソナロ氏の陣営の広報担当者は、同氏が勝利した場合には環境政策を政権移行期間中にさらに具体化するとコメントした。一方ボルソナロ氏がルラ氏の気候金融の政策を維持するかどうかについてはコメントを差し控えた。