[ロンドン 7日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)が7日公表した報告書によると、9月の新興国債券・株式に対する外国人投資家の資金フローは263億ドルの純流出となった。月間での流出超過は6月以来。米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢を受け、米国債利回りとドルが上昇したことが背景にある。
新興国債券市場からの非居住者による資金流出額は70億ドル。流出超過は、中東紛争の激化で世界の市場に動揺が広がった3月以来となった。
新興国市場は9月、ウォーシュ議長率いるFRBが2023年以来となる利上げを決定し、インフレが引き続き懸念材料だと示唆したのを受けて圧力にさらされた。FRBの利上げを受けて米国債利回りとドルが上昇し、投資家は一部のリスク資産から資金を引き揚げた。
IIFは報告書で「FOMCの決定があった週にハードカレンシー(国際通貨)建て債券ファンドが資金流出に転じ、新興国のドル建てクレジットスプレッドが拡大したことから、月後半に圧力が強まった」と指摘。
今後については「ウォーシュ議長率いるタカ派的なFRBが追加利上げを見込み、日銀の政策金利は1995年以来の高水準にあり、先進国全般で金融引き締めが進む中、第4・四半期の新興国キャリー取引のハードルは高まる」との見方を示した。
一方、韓国株に対する海外勢の大幅な売りが影響し、9月の新興国株式からの資金流出は192億ドルに達した。
IIFは「海外投資家による韓国株売りは年初からほぼ一貫して続いている。韓国総合株価指数(KOSPI)が年初来62%上昇した後、9月に売りがピークに達した」と指摘した。
この資金流出はアジアの複数の市場を今年押し上げてきた人工知能(AI)関連のハイテク株高が一服した時期とも重なり、投資家は割高な半導体株やハイテク株の利益確定に動いた。