Lisandra Paraguassu
[ブラジリア 6日 ロイター] - ブラジルのルラ大統領は大統領選挙の決選投票に向け、第1回投票で棄権した数千万人の有権者にアプローチするため、広報戦略の抜本的見直しを急いでいる。陣営関係者が明らかにした。
接戦となった4日の投票で、ルラ氏の得票は右派のボルソナロ上院議員を約2%ポイント(約220万票)下回り、25日の決選投票に向けて劣勢に立たされた。
ルラ氏陣営幹部らは5日、ブラジリアで広報戦略再構築のための会合を開催。ルラ氏はこの場で、ボルソナロ政権が誕生すれば国民に人気の社会保障制度が危険にさらされると強調する「恐怖戦略」を進める考えを示した。
陣営関係者によると、ルラ氏は若者や女性に十分メッセージが届かなかった原因が広報活動にあると批判している。
ルラ氏率いる労働者党の一部からは、広報責任者が主権や重要鉱物といった有権者にとって親しみにくい争点を前面に出したと指摘する声がある。テレビ広告の1つは、テーマをレアアース(希土類)一点に絞ったものだった。
労働者党は、泡沫候補に投票した900万人以上の有権者に秋波を送っているが、主に狙いを定めるのは第1回投票を棄権した3300万人だ。この人数は過去最多で、同党はルラ氏への反対ではなく無関心が原因だと分析している。
労働者党の新しいSNS広告では、「遠隔地医療」、「インフレ率を上回る年金引き上げ」などの政策が書かれた紙片が手から吹き飛ばされる様子を描き、「失われたら取り戻せないものもある」と訴えている。
ボルソナロ氏の広報室はコメント要請にすぐには応じなかった。
ルラ氏自身が障壁となる可能性もある。80歳になる同氏はスマートフォンを携帯しておらず、「スクリーン文化」をしばしば批判している。