バングラデシュは、デング熱の感染者数千人が入院し、数百人が死亡していることを受け、デング熱ワクチンの臨床試験の実施を検討している。ムヒト保健・家族福祉担当国務相が6日発表した。

保健省のデータによると、今年に入ってからこれまでにデング熱で9万0350人が入院し、281人が死亡している。

流行が拡大する中、10月だけで1万0736人が入院し、36人が死亡した。同国では1100人超の子どもたちが死亡している麻しん(はしか)の流行により医療システムが深刻な圧力にさらされている。

最近の降雨で蚊の繁殖に最適な条件が整い、デング熱の流行がさらに悪化することへの懸念が高まっている。蚊に刺されることで感染するこのウイルスは発熱、激しい筋肉痛や関節痛を引き起こす。

ムヒト氏は記者団に対し、デング熱ウイルスの4つの変異型すべてが検出されたと明らかにした。ある変異型(血清型)に対する免疫があっても、他の3つに対する免疫にはならないため、繰り返し感染する可能性が高い。同氏は「バングラデシュで4つのデング熱血清型すべてが流行しており、国内でワクチンの臨床試験の実施に向けた検討を行っている」と述べた。

保健専門家らは、デング熱の感染がもはや大都市に限定されたものではなく、繁殖地を根絶しない限り、殺虫剤の散布だけでは感染の拡大を抑制できないと指摘している。

ワクチン臨床試験の実施には規制当局の承認が必要となる。バングラデシュは2023年に過去最悪のデング熱の流行に見舞われ、1700人が死亡した。

[ロイター]
トムソンロイター・ジャパン
Copyright (C) 2026トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
ニューズウィーク日本版 創刊40周年 世界に映った日本の姿
2026年10月13日号(10月6日発売)は「創刊40周年 世界に映った日本の姿」特集。

復刻版の創刊号特集で読む日本の「これまで」と「これから」

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます