[ニューヨーク 5日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し底堅く推移し、対円で小幅に上昇した。ユーロは対ドルで約1年5カ月ぶりの安値に下落。フランス国債が大幅に売られたことを受け、ユーロ圏で政府債務危機が再燃するとの懸念がユーロの売りにつながっている。
終盤の取引でドル/円 は0.12%高の158.04円。円安に対する日本政府当局者の度重なるけん制発言にもかかわらず、足元の円安進行に歯止めはかかっていない。
高市早苗首相は5日に行った臨時国会での所信表明演説で、経済成長の重要性を改めて訴えるとともに財政規律も重視する姿勢を示したほか、市場が想定外の動きを示した場合は「必要な対応を機動的に講じる」と述べ、政権発足以降に進んだ円安・金利上昇に対する配慮を前面に出した。
ユーロ/ドルは0.36%安の1.1211ドル。一時は0.8%下落し、2025年5月以来の安値となる1.1160ドルを付けた。
フランスでは2027年に大統領選を控え政治的不透明感が高まっていることに加え、財政安定化への懸念が広がる中、国債に対する売り圧力が高まり、2日の取引で仏10年国債利回りは5%に迫り、2002年以来の高水準を付けた。この日の取引では買い戻しが入り、利回りは小幅に低下したものの、前週に急拡大した独仏国債利回り格差はなお高水準にとどまっている。
シルバー・ゴールド・ブル(トロント)の外国為替・貴金属リスク管理責任者エリック・ブレガー氏は「今週の外為市場ではフランス情勢が最大の材料になる」と指摘。この日の取引で、独仏国債利回り格差が2日に付けた160ベーシスポイント(bp)から135bp前後に縮小したことで、ユーロは朝方の安値から持ち直したとの見方を示した。
スペインのサンチェス首相がこの日、政府の主要な住宅関連政令が議会で否決されたことを受け、議会を解散して改めて国民に信を問うとして、11月29日に総選挙を実施すると発表したこともユーロの重荷になっている。
こうした中、ドルはインフレ圧力の根強さを示す経済指標を背景に主要通貨に対し底堅く推移。 主要通貨に対するドル指数は0.28%高の102.19。一時は102.53まで上昇し、2025年4月10日以来の高水準を付けた。
米供給管理協会(ISM)発表の9月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)は54.9と、8月の55.4から低下したものの、景況拡大の節目となる50は上回ったほか、供給網の逼迫を背景に企業の投入価格は上昇。インフレが高止まりする可能性が示唆された。
米連邦準備理事会(FRB)は9月15─16日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイントの利上げを決定。利上げは2023年7月以来、3年2カ月ぶりで、決定は全会一致だった。CMEフェドウオッチによると、今月27─28のFOMで追加利上げが決定される確率は23.8%と、1週間前の70.9%から大きく低下。ただ、年内最後となる12月8─9日の会合での利上げが決定される確率は88.1%と織り込まれている。
ドル/円 NY終値 157.90/157.94
始値 157.91
高値 158.29
安値 157.91
ユーロ/ドル NY終値 1.1221/1.1225
始値 1.1197
高値 1.1225
安値 1.1187