Andreas Rinke

[ベルリン 1日 ロイター] - ドイツの州議会選で保守のキリスト教民主同盟(CDU)が過去最悪の敗北を喫し、メルツ首相が苦境に立つ中で後任候補としてノルトライン・ウェストファーレン(NW)州のヘンドリック・ブスト州首相が注目を浴びている。本人は連邦首相就任説を否定しているが、存在感は増している。

メクレンブルク・フォアポンメルン州の議会選でCDUが極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に敗れてから間もない今週、ブスト氏は財界視察団を率いて3日間の日程でトルコを訪れ、エルドアン大統領と会談した。

ドイツでは大規模州の首相による海外訪問は珍しくない上、ブスト氏が首相を務めるノルトライン・ウェストファーレン州は国内最多のトルコ系住民人口を抱える。

それでも、連立与党内で摩擦が再燃し、メルツ氏が政治生命を賭けて闘っているタイミングでの海外訪問は、政界での重要人物というブスト氏の立場を印象づけ、首相交代の憶測を後押しした。

ブスト氏と周辺の高官らは、現在の状況下でメルツ氏と交代する意向を繰り返し否定している。

ブスト氏は、20日のメクレンブルク・フォアポンメルン州議会選挙に先立ってメルツ氏を支持することを公に表明した保守派州首相8人の一人だった。

しかしながら、9月初旬のザクセン・アンハルト州議会選に続き、メクレンブルク・フォアポンメルン州でもAfDが勝利したことで有権者のメルツ氏離れが鮮明になった。メクレンブルク・フォアポンメルン州ではCDUの議席がゼロになったが、メルツ氏は続投を表明している。

メルツ氏は、約束した経済改革を履行できなかったことや、暮らし向きの悪化に不安を抱く国民感覚とずれた情報発信などが批判され、支持率は過去最低に下落。フォルサが今週実施した世論調査では、メルツ氏の職務遂行への支持率はわずか11%で、CDU支持層でも39%にとどまった。

対照的に、データ分析サービスのイリウムによると、ブスト氏は社会民主党(SPD)のピストリウス国防相、緑の党出身でバーデン・ビュルテンベルク州首相のチェム・オズデミル氏に次いで、国内で3番目に人気の高い政治家となっている。

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