David Lawder
[ミルウォーキー 30日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)の鉄鋼過剰生産能力に関するフォーラムの加盟国・地域は30日、中国など過剰生産国からの鉄鋼製品に対する関税の強化に向けて取り組むとともに、赤字製鉄所の存続や採算の取れない製鉄所の新設を促す補助金を控えることで合意した。
「鉄鋼の過剰生産能力に関するグローバル・フォーラム(GFSEC)」は声明で、市場経済を志向する加盟28カ国・地域が過剰生産に対処する新たな枠組みで合意したと発表した。米ウィスコンシン州ミルウォーキーで始まった20カ国・地域(G20)貿易相会合に合わせて閣僚会合を開いた。
OECDによると、世界の需要を上回る鉄鋼の過剰生産能力は、2025年の6億0100万トンから7億4500万トンに増加する見通しだ。
G20加盟国で、世界の鉄鋼の半分以上を生産する中国は、過剰生産能力の最大の発生源と広く見なされているが、同フォーラムには加盟していない。第2位の生産国で、主要輸出国であるインドも非加盟だ。
グリア米通商代表部(USTR)代表は今回の合意を「ミルウォーキー枠組み」と呼び、安価な鉄鋼の大量流入を招いている中国などの国々に「責任を負わせる」ため、貿易障壁を引き上げるよう各国に促す見込みだと指摘。
「各国が適切だと考える措置を取る」とし、「米国は強力な措置を講じており、他の国々も同様に対応するのが理にかなっているだろう」と述べた。
フォーラムは、国内生産者を保護するための新たな関税につながり得る反ダンピング(不当廉売)調査、反補助金調査、全世界を対象とするセーフガード(緊急輸入制限)調査を加盟国・地域が一段と積極的に開始すべきだとする方針で合意した。また、鉄鋼や「世界的な過剰生産能力の発生源からの鉄鋼を含む派生製品」の輸入に、その他の貿易措置も適用すべきだとした。
既存関税の迂回に対処するため、鉄鋼の「溶解・鋳造国」を含め、輸入に関するデータの共有を拡充すべきだという点でも合意した。