Claire Fu Marius Zaharia

[シンガポール/香港 29日 ロイター] - 中国で10月1日から始まる国慶節の連休を前に、多くの労働者が交流サイト(SNS)で不満を訴えている。生産量を維持するため、連休前後の週末に振り替え出勤を求める慣行が広く定着しているためだ。

過酷な勤務体系や低賃金、弱い労働者保護を巡ってSNS上で反発が相次いでおり、新たな対抗手段として不買運動や法的措置で雇用主に制裁を加えようとの呼びかけが広がっている。

微博(ウェイボ)では「振り替え出勤に反対する声を無視してはならない」という話題の閲覧数が3億6000万回に達し、12万件の議論を呼んだ。

7月には微信(ウィーチャット)上で「週末休みの店で買い物(Weekend Off Shopping)」というモバイルアプリが登場した。企業が従業員に週末2日の休みを与えているかどうかを利用者が確認・評価し、そうした企業での購入を促す仕組みだった。国営メディアによると、15万人が情報を寄せたが、当局は9月、具体的な違反内容を示さないまま規則違反を理由にアプリを停止した。

こうした動きはネット上だけにとどまらない。最高人民法院の報告書によると、2025年1─9月に裁判所が受理した雇用主を相手とする労働紛争は64万8000件と、前年同期比37.5%増えた。

労働者の不満の背景には、中国の成長モデルがますます輸出頼みになっていることがあるとアナリストは指摘する。このモデルは企業間の激しいコスト削減・値下げ競争に支えられている。その結果、賃金の伸びや雇用機会が抑えられ、残業で生産を増やす圧力も強まっている。

米ラトガース大学グローバル労働・雇用センターのミンウェイ・リウ所長は「極めて重要な変化だ」とし、「中国経済の根本的な変化」を反映していると指摘した。「労働者にとって、努力すれば報われるという従来の暗黙の約束が崩れつつある。今は昇進も賃金の伸びも雇用も、以前と比べてはるかに不確かになっている。それでも過度な残業は続いている。企業が求める犠牲は減っていないのに、提供できる見返りは縮小している」と解説した。

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