今年7月、フィリピンの首都マニラでの外相会議に出席したマルコ・ルビオ米国務長官は、イランとの交渉の見通しに関して記者団に語った。

イランは近く合意することになるだろう、それは「強気な物言いや美辞麗句、それに連中が公開しているくだらないレゴ風動画とは裏腹に、彼らが払っている代償は非常に大きい」からだ、と。

「くだらないレゴ風動画」とは、アメリカやイスラエルの政府高官を揶揄するイラン製のAI生成レゴ風アニメ動画のこと。現職の米国務長官が、聞かれてもいないのに、公的な場でわざわざ言及した。これはただごとではない。

この動画が初めてネット上でバズったのは今年3月。レゴ風人形のドナルド・トランプが大統領執務室で飛び起きると、イランのミサイルがアメリカの軍艦に降り注いでいるという内容だ。視聴者の多くは、ただの冗談動画だと思ったが、数日のうちに再生回数は数百万回に達した。

動画を制作したのは、「アクバル・エンフェジャリ(爆発ニュース)」というイランの小規模メディア。スタッフは10人程度と報じられている。

同チームはその後数カ月で100本以上の動画を公開した。XやYouTube、インスタグラム、テレグラムで配信、スポティファイでも音声コンテンツを公開した。その後YouTubeでの公開は禁じられたが、それでもコンテンツを拡散し続けた。
 

なぜ「レゴ動画」が懸念すべき存在と見られているのか
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