Ellen Zhang Kevin Yao

[北京 29日 ロイター] - 中国は29日、中銀貸出金利を一部引き下げるほか住宅ローンの利払いを補助するとし、低迷する景気支援策を発表した。

国務院(内閣に相当)が経済的な圧力の高まりに対処するためカウンターシクリカルな政策支援を強化すると表明した翌日に発表された。目標達成に向け経済を軌道に乗せる緊急性が高まっていることを示す。

第2・四半期の成長率は4.3%に鈍化、第3・四半期入り鉱工業生産、小売売上高、投資がいずれも減速し、不動産市場も長引く低迷から抜け出せずにいる。

中国人民銀行(中央銀行)は声明で、担保付補完貸出(PSL)金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げると発表した。1年物のPSL金利は1.75%から1.5%に下げる。 またPSLの対象を広げ、水利、送電網、コンピューティング、通信、都市パイプライン、物流ネットワークへの投資を支援するとした。

さらに、科学技術イノベーションと技術改善を支援する再貸出枠を2000億元(298億4000万ドル)増やし1兆4000億元とした。農業・中小企業向け再貸出枠は5000億元増の4兆8500億元、民営企業向け再貸出枠は3000億元増の1兆3000億元とした。

人民銀は潤沢な流動性を維持し、実体経済を支える水準に金利を誘導する方針を示した。

国泰海通証券(香港拠点)のアナリストは「最新の政策措置は、投資と家計需要の双方を押し上げて成長を支えるための協調的な取り組みを示唆している」と指摘。「効果の全体像は実施状況や民間部門の反応次第だが、今回の措置は政策当局が成長支援策の強化に踏み切る用意があるとの明確なシグナルを送るものだ」と述べた。

<米利上げが制約に>

米国の利上げや中国の高債務水準の高さ、銀行の利ざや縮小などの制約から、人民銀はこれまで基準金利の引き下げには慎重な姿勢を維持してきた。

ANZのシニア中国ストラテジストは「米利上げが逆風となっており人民銀による追加的な緩和余地は限られている」と指摘。今回の調整は「緩和的な金融政策スタンスと慎重なアプローチ」の間のバランスを反映しているとの見方を示した。

人民銀と金融規制当局は29日、一定の条件を満たす初めての住宅購入者を対象に10月1日から全国で新規住宅ローンの利払いを補助すると発表した。

財政省の声明によると、補助対象となるローンについて、年1%ポイント分の利息を最長5年間、政府が肩代わりする。対象となる借入額は1世帯当たり100万元(14万9153ドル)を上限とする。対象住宅は床面積が120平方メートル以下で、購入価格が1世帯当たり150万元以下であることが条件。1年間の試験的な運用となる。

ANZのストラテジストは、中国の一線都市の住宅を対象としたする利払い補助を想定していたとし、「150万元以下では、おそらく三線都市で住宅を購入できる程度にしかならないだろう」と語った。

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