Emma Farge
[ジュネーブ 25日 ロイター] - 国連人権高等弁務官事務所(国連人権事務所、OHCHR )は25日、国連が違法と見なしているイスラエルのヨルダン川西岸入植地で活動する企業のデータベースに、新たに61社を追加したと発表した。
300万人以上のパレスチナ人が暮らす同地域での入植地拡大を巡り、イスラエルに圧力をかけるための不買運動や投資引き揚げ(ダイベストメント)の標的になり得るため、このデータベースは極めて機微な扱いを受けている。
2020年に初めて公表された同データベースには、214社が掲載されている。イスラエルの企業が大半を占めるが、フランス、ドイツ、中国、米国など10カ国の企業を含まれ、旅行予約大手のエクスペディアや民泊仲介大手エアビーアンドビーも掲載されている。
新たに追加された企業は、中国系シンジェンタ・グループ傘下のイスラエルの農薬大手アダマ、イスラエルを拠点とする不動産投資持ち株会社アロニー・ヘツ、スペインの物流会社サルバット・ロジスティカなど。
国連人権事務所は、同事務所に寄せられた機密情報に基づき、エネルギー、食品、宿泊・接客、運輸、農業などのセクターで活動する企業を調査・評価した。
他の約60社も評価対象となったが、パレスチナ人の自決権を侵害する活動への関与という国連の基準を満たさなかったため、リストには含まれなかった。
イスラエルは西岸地区を占領地ではなく「係争地」と見なし、国連のリストは合法的に活動している企業を不当に中傷するものだと主張してきた。同国の代表部は25日、「歪んだ仕組みであり、反イスラエルが多数派となる著しく欠陥のある組織によって作られた」と指摘し、データベースは同国を「迫害」するために設置されたものだと非難した。